自民党の参院選敗北を受け、自民党青年局が石破茂首相ら党執行部に対して事実上の退陣を要求し、石破降ろしの急先鋒となっている。
中曽根康隆青年局長が27日にはフジテレビ「Mr.サンデー」に出演し、自民党の旧体制を抜本的に変える必要を訴え、28日の党両院議員懇談会後に報道陣に囲まれ「いつけじめをつけるかを早く示していただきたい」と訴えている様子がテレビ各局の番組などで放送された。
一方で中曽根氏を巡っては、昨年3月。自民党和歌山県連が主催した会合で、女性ダンサーを複数招いていた問題が発覚し、その会合にいた自民党青年局の藤原崇局長と中曽根康隆局長代理が辞任。ダンサーに口移しでチップを渡す参加者もいたことも判明。中曽根氏の会合での詳細言動は不明で、ダンサーの体を触るなどの行為に関しては「一切ありません」と述べていた。各メディアで取り上げられ、裏金問題に揺れる自民に打撃を与えるスキャンダルに。
石破降ろしの急先鋒として連日テレビに登場していることで、ネットではダンサー問題が掘り起こされる結果に。
「懇談会でダンサー呼んで批判受けた人、どの口が言ってんの?」「おいおいおいおい…中曽根さんよ、どの口が言ってるんだ」「中曽根康隆はどの口が言ってんのかね?って思ったんだがw」「青年局長の中曽根がアレコレ言ってるの見るとお前が言うなやって思ってしまうw」「言える立場じゃねえだろ良く考えろ」「パーティ中曽根がなーに偉そうな事言ってんだか」「首相辞めろとよく言えるねぇ」「ダンサーチップ騒動の責任をとったのか?人の事より自分はどうなんだ」「裏金にダンサー!あなたたちの責任ですよ」「ダンサー不適切行動しておいて、総裁総理だけの責任を追及」と突っ込む投稿が相次いでいる。
裏金議員も石破首相退陣要求…菊間千乃氏が違和感「凄く気持ち悪い」「支持率低下を招いている人が…」
菊間千乃弁護士
元フジテレビアナウンサーで弁護士の菊間千乃氏(53)が29日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。参院選大敗を受けた石破茂首相(68)の進退問題について「気持ち悪い」と感じたことを語る場面があった。
28日に開かれた両院議員懇談会では石茂首相(党総裁)が冒頭で「大変厳しい結果で、多くの議席を失った。深く、心からおわび申し上げる」と陳謝。しかし、旧安倍派、旧茂木派、麻生派の議員を中心に首相や森山幹事長ら執行部の責任を問う意見が噴出し、発言した7割以上の議員が首相の辞任を求めた。
菊間氏は「退陣を求めている人たちが、自民党支持率低下の原因を招いている人たちだっていうところが見てるとなんか凄く気持ちが悪いなっていう感じがして」と言及。
自民党の支持率低迷は「政治とカネの問題が非常に大きいと思う」とし、「その人たちが、自民党の中では処理がついたからと言って石破さんを批判している構図が国民からすると“いやいや、自分たちでそういうこと言うのかな”っていうところがなんとも気持ち悪いなっていう感じがする」と裏金問題に関わった議員から首相の辞任を求める声が上がっていることに疑問を呈した。
菊間氏のコメントを受け、政治ジャーナリストの田崎史郎氏が「いわゆる裏金議員の人たちもやってるが、麻生派、旧二階派、旧茂木派、菅グループの人たちもやっているわけです。そのうちの一部が裏金の人たちということで、だから全体が動いている」と“石破降ろし”に動いているのは裏金議員だけではないと説明。
すると菊間氏は「自民党の総括をすると言った時に、一部の自分たちの支援団体だけを見て国民全体を考えるような政策ができてなかったんじゃないかとか、政治とカネの問題とか、企業・団体献金を未だに温存するってやっていることはどうなんだとか。そういうところを整理していくと、それって石破さんが本来求めていたことではない、でも自民党の大半の人がそういう方針だからそういう政策をせざるを得なかったというところでここまで来ているってことからすると、石破さんを替えるともっと悪い方向に行くんじゃないのかって思ってる人たちもいるんじゃないか」と自身の考えを説明。石破氏の退陣によって“状況悪化”と危惧する人もいることに言及した。
コメント