12月2日、恒例の『現代用語の基礎知識選 2024ユーキャン新語・流行語大賞』が発表された。年間大賞に選ばれたのは、今年1~3月に放送されたドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)の略称「ふてほど」だった。
大賞トップ10には、ドジャース・大谷翔平選手(30)が達成したメジャー史上初の偉業「50-50」や、Netflixドラマ『地面師たち』でピエール瀧(57)演じる詐欺師が発したセリフ「もうええでしょう」といったスポーツ・エンタメ関連のワードがランクイン。そのほか、自民党派閥による「裏金問題」や、“闇バイト”募集で喧伝された「ホワイト案件」など社会問題のワードも多々あった。
そんな強豪を抑えて大賞に選ばれた『ふてほど』だが、阿部サダヲ(54)が演じる中学の体育教師・小川市郎が、1986年から令和の現代に突然タイムスリップするというストーリー。昭和の常識が通用しない令和の時代を、市郎の“不適切”な発言がかき乱すヒューマンコメディだ。
選考委員を務めた漫画家・やくみつる(65)は会見で「おそらく一番人口に膾炙(かいしゃ)したのは裏金だったと思う」としつつ、「ふてほどという言葉が新語・流行語大賞に逆説的に親和性があるといいますか。そういった意味で敢えて選んだところがあります」とコメント。過去の新語・流行語は現在のコンプライアンス上不適切なものも多く、「ふてほど」で“ギリギリ”を攻めて世に問いかけたという。
ただ、SNSでは一部から、「ふてほど」の大賞にこんな声が……。
《ふてほど??? なんだそれ? 聞いたことがない。 見たこともない。 なんで50ー50じゃないのか。 世界初の記憶なのに。 野球続いてて野球ファンとしてこれは残念》
《「ふてほど」、、? そんな単語そのものを聞いたことないんだけど、きっと私は「ふてほど」が流行語大賞になる世界線とは別の世界を生きているらしい。 どこの世界よ??》
Webメディア記者は、選考委員と世間の“ズレ”を指摘する。
「『不適切にもほどがある!』は第61回ギャラクシー賞などを受賞するなど、今年最もヒットした民放ドラマの一つと言えるのは間違いありません。世間でも一部から“コンプラ疲れ”を指摘する声も出ていますし、ドラマで描くことの意義はあったと思います。
ただ、全話通しての平均視聴率は7パーセント台と特段高いわけではありません。むしろ、SNSでは、トップ10入りしたNetflixの『地面師たち』の方が盛り上がりを見せていたように思えます。そのほかにも、ノミネート語には『猫ミーム』といった若年層も利用するSNS発の言葉もありました。いっぽう、選考委員を務めた6人のうち、年齢を公表している5人の平均年齢は61歳超え。選考委員も様々なメディアに目を通しているとは思いますが、もう少し幅広い視野でピックアップしてほしいという意見も多く出ています」
実際、Xでは選考委員の年齢に注目する声が多く上がっている。
《審査員が特定の年代に偏っているので、幅広い年齢層に納得してもらえるような選考になっていないのではないかな》
《審査員もより広い年齢層から募った方が良さそうですよね今、本当に流行っている言葉に敏感な世代が必要だと個人的には思います》
《審査員の平均年齢が60代とはねえ。毎年思うが、流行語大賞って世間の感覚とだいぶズレてるよね》
《選考委員、高齢化しすぎだろ!「ふてほど」とか、若者全く分からんよね…今年の新語、本当に流行語なのか疑問だわ》
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