「アメリカ」からの謎の着信に誤って出てすぐに切った場合、「料金」を請求されることがあるのか気になる人は多いでしょう。実際、海外からの着信に対してすぐに料金が発生することはありませんが、巧妙な詐欺の可能性もあるため、注意が必要です。
本記事では、海外からの着信の正体や、電話を利用した詐欺の種類を紹介します。
「アメリカ」からの「謎の着信」の正体
電話番号に「+1」などの国際番号が付いていれば、海外からの着信であることを示しています。最近では、詐欺グループが国際電話番号を使って不正な手口を仕掛けるケースが増えており、「ワン切り」や「架空請求」の手法に利用されていることも報告されています。
また、実際には海外からかけられた電話ではなく、国内から国際電話番号に変換するアプリを使って発信されるケースもあるため、見た目には海外からの着信のようにみえるでしょう。詐欺に引っかからないためには、知らない番号からの着信には極力出ないことが一番の予防策でだと考えられます。
着信に出ただけで電話料金はかからない
海外からの電話に出たからといって、すぐに料金が発生するわけではないようです。国際電話の場合、通話料金は「発信者払い」が基本となっているため、着信を受ける側が料金を負担することはないでしょう。
しかし、着信に対して折り返し電話をかける場合には日本から海外にかける「国際電話」となり、高額な通話料金が発生する可能性があります。例えば、アメリカへの通話料金は、大手携帯電話会社(ドコモ、au、ソフトバンク)のプランでは30秒あたり約22円〜39円とされており、10分間の通話では440円〜780円ほどの料金がかかることになります。海外からの着信には決して折り返し電話をかけず、不審に思った場合はすぐに通話を切ることが大切です。
国際電話を利用した詐欺の種類
近年、国際電話を利用した詐欺が増えており、多くの人がその被害に遭っています。詐欺グループは、巧妙な方法で電話をかけてくるため、気づかぬうちに高額な料金を請求される場合があります。ここでは、国際電話を利用した代表的な詐欺の手口の種類を解説します。
国際ワン切り詐欺
「ワン切り詐欺」とは、相手が電話をかけたことを知らせる着信履歴を残し、相手に折り返しの電話をさせる手口です。この詐欺には海外の犯罪グループが関与しており、日本の携帯電話会社とは異なる海外の通信業者を使って電話をかけてくることが特徴です。
不在着信の番号に折り返し電話をかけると外国語の自動音声案内が流れ、通話時間が長引けば高額な通話料金が発生します。詐欺グループと接続業者が結託して、通話時間に応じた金銭をやり取りする仕組みになっています。
サポート詐欺
サポート詐欺は、主にパソコンやスマートフォンを利用している人々をターゲットにした詐欺です。ウイルス検出やシステムエラーの警告が画面に表示され、それに慌てた利用者が、指示に従って偽のサポートセンターに電話をかけてしまうことを狙った手法です。実際には存在しないサポートセンターの電話番号が警告メッセージに書かれており、電話をかけるとサポート料金が不当に請求されたり、高額な通話料金が発生したりすることがあります。
架空請求詐欺
架空請求詐欺は、実際には発生していない「未納料金」や「未払いのサービス料金」を理由に、金銭をだまし取る詐欺です。電話がかかってきたり、不在着信が残っていたりすると、思わず折り返し電話をかけてしまいがちです。詐欺グループは電話を受けた相手に対して架空のサービスの未納料金を伝え、プリペイドカードや現金送付での支払いを指示してきます。
料金を請求されても支払う必要はない
基本的に海外からの電話に出ただけでは、料金が発生することはないと考えられます。国際電話の料金は「発信者払い」なので、受けた側が料金を負担することはないのです。しかし、折り返し電話をかけた場合、高額な通話料金が発生する可能性があるため、決して不審な番号に折り返し電話をかけないことが大切です。詐欺に遭わないためにも、知らない番号からの着信には慎重に対応し、万が一不安な場合はすぐに通話を切りましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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