2026年度以降、音楽学科の学生募集を停止する鹿児島国際大=10日、鹿児島市の同大坂之上キャンパス=
鹿児島国際大学(鹿児島市)は10日、国際文化学部音楽学科の学生募集を2026年度以降停止し、同学部国際文化学科に音楽文化コースを新設すると発表した。音楽学科への受け入れは今春が最後となる。在学生がいなくなるまで従来通りの教育や進路支援を続け、その後に廃止する。
音楽学科(収容定員130人)は器楽、声楽、作曲の3コースがあり、24年5月1日時点で学生61人が在籍する。近年、定員割れが続いており、23年度の入学定員から5人減の30人に縮小したが、24年度の入学者は10人にとどまった。
充足率に対する国の審査の厳格化を踏まえ、昨年12月17日に開いた津曲学園理事会で募集停止を決めた。小林潤司学長は取材に対し「全国的に音楽系の大学は学生確保が厳しくなっている。学科での存続は難しいが、コースとして音楽を学ぶ場は確保していきたい」と語った。
大学全体の入学定員755人は26年度以降も維持し、音楽科の定員30人を複数学科へ振り分ける方針。このほか同年度から、経済学部の教育内容を見直し、データサイエンスや人工知能(AI)を扱う情報関係の科目群を充実させる。
音楽学科は1967年に鹿児島短期大学の音楽科として開設。2001年に鹿児島短大が鹿国大短期大学部となり、10年に四年制の音楽学科へと改組した。
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