「“暖房”する前に要注意」自宅のエアコンは大丈夫?冷房機能を使った後の放置はNG…節約アドバイザーが教えるチェックポイント3選

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今年の夏は大活躍してくれたエアコンの冷房機能。季節が変わり、寒さを感じて暖房機能に切り替える前にすべきお手入れはあるのでしょうか。今回は節約アドバイザーの和田由貴さんに「暖房稼働前の今のうちに確認しておきたい、エアコンの各パーツ」を教えて頂きました。

冷房機能を使ったあとに放置するとカビが部屋に吐き出されるかも!?

エアコンのフィルター「まずはエアコン本体のフィルター掃除です。基本的には2週間に1回ぐらいはフィルターを取り外して埃を取る必要があります。特に冷房と暖房の切り替えのタイミングで少し期間が空いてると、カビとかが発生する恐れもあるので、普段はお手入れをしていない方もしっかり確認してほしいですね」(和田さん)

ずっと冷房を稼働していたのだからカビは生えていないのでは、と思いましたが……?

「冷房の稼働時にはエアコンの本体の内部が冷たい状態になりますよね。しかしエアコンを切ると急激に本体の内部も常温に戻る。すると、冷たい飲み物を入れたコップに結露がつくのと同じで、エアコン内部にも結露が発生してしまいます。内部に入ったホコリと結露の水分が結合すると、カビが発生してしまうんです」(和田さん)

そのため、夏の冷房稼働中は使用後に毎回送風運転を行い、水分が飛ぶように気をつけることでカビがつきにくくなるそうですが、電気代も気になりますしなかなか毎回やっている!という方は少ないかもしれません。

「毎回の送風を行っていなかった方は、せめて暖房を使用する前にカビがないか確認をしたうえで、フィルター掃除をすると安心です」(和田さん)

そのまま何もしないと暖房を稼働させた際にカビが部屋中にまき散らされてしまうということ……?それは避けたいかも。

室外機のこと、忘れていませんか?

室外機の確認も重要エアコン内部だけでなく、季節の変わり目には室外機の確認も必要なのだそう。

「室外機は冷房使用時も暖房使用時も風通しを良くすることが基本です。風が出てくる吹出口を塞いでしまうと、余計に電力がかかってしまいます。オフシーズンに室外機にカバーをかける方もいらっしゃいますが、カバーをかけているのを忘れてそのまま稼働させてしまうのは非常に良くないので改めて確認しましょう。

さらに秋は落ち葉や雑草が室外機周りに発生しやすいものです。そういったもので風通しが悪くなっていないかの確認も必要ですね」(和田さん)

「試運転」で万が一の事態にも安心

暖房をつける前には「試運転」をするのがポイント夏の間はずっと冷房機能を使用していたのに、肌寒くなっていきなり暖房をつける前には「試運転」をすると良いのだそう。

「実際に暖房を使い始める前に、一度最も高い温度にした状態で5分から10分ぐらい稼働させてみましょう。多くのエアコンが最高温度は31℃くらいだと思います。試運転をして不具合があったら修理や買い換えを検討する必要がありますが、『いますぐ使いたいのに』という時では間に合わないこともあります。冬の寒さは他の暖房器具やたくさん着混むことでなんとかしのげることもありますから、冷房ほど命の危険がありませんが、きちんと稼働するかっていうのは、確認はしといた方がいいかなとも思います」(和田さん)

「そこまでしなくても……まぁ動くでしょ」と思った方は要注意!今年は異例ともいえる暑さが長く続いたこともあり、例年以上にエアコンを酷使した方が多いはず。かなり多くのご家庭で「エアコンが壊れた!」「エアコンの調子が悪くなった!」と訴える声があがっています。肌寒くなってからいざ暖房をつけよう!としても故障していては困ります。いまのうちにエアコンの状態を確認しておきたいですね。

和田由貴さん
消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、幅広く暮らしや家事の専門家として多方面で活動。私生活では2人の子を持つ母で現役の節約主婦でもあり、日常生活に密着したアドバイスを得意とする。「節約は、無理をしないで楽しく!」がモットーで、耐える節約ではなく快適と節約を両立したスマートで賢い節約生活を提唱している。

取材・文/松本果歩

フィルターのお手入れ方法はブラシなどでほこりを取れば良いですが、汚れがひどい場合には水洗いをする必要があるといいます。

「夏や冬など季節の変わり目に使い始める前には、一旦フィルターを外して中性洗剤で洗ってよく乾かしてから取り付けることをお勧めします。自動掃除機能がついているエアコンの場合は、フィルターの表面にくっついたほこりをかき落としてダストボックスに溜めるのですが、ダストボックスも取扱説明書を見て、適切に掃除をしましょう」(和田さん)

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