新年度が始まる4月。就職や引っ越し、結婚などで新生活を始めるという人も多いのではないでしょうか。そんな気分も一遍する季節となった矢先、テレビの情報番組で興味深いニュースが報じられました。
それは「本籍地を皇居にする人が増えている」という内容。
タイトルだけを聞いて「どうして皇居に⁉」と思った人もいるはず。中には、「本籍地とはなんだろう?」と疑問に思った人もいることでしょう。今回は、ニュースの内容や経緯を踏まえて、「本籍地」について解説します。
本籍地は自由に決められる⁉ 近年、本籍地を「皇居」にする人が急増!
今回報じられたニュースは「近年、婚姻届に記載する本籍地を皇居の住所にするカップルが急増している」というものでした。というのも、婚姻届に記載する本籍地というのは、実は自由。簡潔にいうと日本国内で地番がある場所であれば、“好きな住所を記載してよい”のです。
また、それまで自分の戸籍がある役所でしか取れなかった戸籍謄本が、2024年の「戸籍法改正」により、全国どこの役所の窓口で取り寄せられるようになったことで、現在の居住地にしなくでも良くなったという点も急増に拍車をかけた一因と考えられています。
一方で、これにより対処に追われているのが千代田区役所。区役所には毎日のように「皇居の住所は千代田区千代田1番1号で良いか?」という問い合わせが来るため、対応に追われ通常業務ができないほどだとか。ちなみに皇居を本籍とする人は約3,000人もおり、全国で一番多いそう。
皇居の他にも千代田区には「丸ビル」「東京駅」があり、それらも本籍として人気のために住民数は約6万8,000人ですが、本籍人口はなんとその3倍! 約21万3,000人もいるとのこと。
そんな本籍地にまつわる問題が浮上してきましたが、そもそも「本籍地とは何か」を理解していますか? 次ではそんな「本籍地」にまつわるアレコレを詳しく解説していきます。
「本籍地」とは?
本籍地とは、日本の法律に基づき、個人の戸籍を置いている住所を管理する自治体のこと。出生時に親が設定する場合がほとんどですが、結婚によって新しい本籍地を設定したり、転勤や引っ越しに伴って変更することができます。
特に結婚の場合は「新しい戸籍を作成する」ことになるため、夫婦で同じ本籍地を持つことが定められています。つまり、ふたりでどこを本籍地にするか決めなければならないのです。そこで、次項では「結婚の際の本籍地の決め方」のヒントをご紹介します。
結婚する際の本籍の選び方は?
どちらかの実家を本籍にする
地域の慣習や親の意向などで、どちらかの実家を本籍とするケースもあります。例えば夫が長男で家督を継ぐ場合などが多いようです。
現住所(住民票を置いている)や新居を本籍にする
結婚を機に一緒に住む場合、ふたりの最初の住まいを本籍とすることも可能です。
記念の場所を本籍地にする
プロポーズした場所や出会った場所など、思い出のスポットを本籍にするとロマンチックに!
有名スポットを本籍地にする
人気の皇居をはじめ、アイドルが好きなら東京ドームや大阪ドーム、鉄道が趣味なら東京駅やお気に入りの地方駅など、趣味に繋がるスポットにするのも人気。夫婦であれば共通の趣味に合ったところはどうでしょうか。以下では、本籍を置く際に人気の有名スポットをご紹介。
人気の有名な本籍スポット
●皇居(東京都千代田区千代田1番):約3,000人
いわずもがな、人気の「皇居」。インパクトがある、縁起がよさそうとの声も。
●大阪城(大阪府大阪市中央区大阪城1番):約800人
大阪のシンボルでもある「大阪城」も、人気の本籍地。
●阪神甲子園球場(兵庫県西宮市甲子園町1番) :約699人
阪神ファンなら誰もがあこがれる地「阪神甲子園球場」もランクイン。
その他にも「東京タワー」や「東京ディズニーランド」など、人気観光スポットも“絶対忘れない”という理由で人気だそう。出生から死亡までの身分を公証するための戸籍を置く大切な場所なので、ふたりでしっかり考えて決めてみてくださいね。
【まとめ】“夫婦のスタートの証”ともなる本籍地
婚姻届にも記載する本籍地。思い出あふれる場所やお互いのお気に入りスポットにすると記念になることも!
せっかくならふたりの証を刻んでみてはいかがでしょうか。
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