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焼酎ハイボールは、焼酎を炭酸水で割った飲み物。自宅でかんたんに作れる手軽さとスッキリとしたのどごしが魅力です。ここでは、基本レシピから人気フレーバー、懐かしの下町ハイボールまで、焼酎ハイボールの作り方を詳しく紹介。おいしく作るコツもみていきます。
焼酎ハイボールは焼酎を炭酸水で割るだけのシンプルな飲み物ですが、アレンジの幅が広いうえ、少しのこだわりでおいしさが際立ちます。
焼酎ハイボールは焼酎を炭酸で割った飲み物
「焼酎ハイボール」とは、焼酎を炭酸水(ソーダ)で割った飲み物のこと。焼酎を炭酸水で割る飲み方を指す場合もあります。
ウイスキーを炭酸水で割ったものを「ハイボール」と呼ぶことから、「焼酎ハイボール」の名で親しまれるようになり、「チューハイ」の略称でも知られています。
焼酎ハイボールをから派生した「チューハイ」は、その飲みやすさから多くのファンをつかみ、現在では焼酎だけでなくウォッカなどの蒸溜酒(スピリッツ)をベースに、ソーダや果汁などを加えたバリエーション豊富なアルコール飲料として人気を集めています。
なお、「チューハイ」と似た飲み物に「サワー」がありますが、こちらは焼酎などベースとなる蒸溜酒に酸味のある果汁や甘味料を加えたアルコール飲料。炭酸水で割る場合も多く、居酒屋さんなどでは「ハイボール」とほぼ同義で使われています。
【基本編】焼酎ハイボールの作り方
焼酎ハイボールの作り方は、焼酎に炭酸水を加えて混ぜ合わせるだけといたってシンプルですが、焼酎や炭酸水の銘柄選びや、作り方の工夫次第で味わいが変わってきます。
まずは、おいしい焼酎ハイボールを作るコツと、基本レシピをみていきましょう。
焼酎ハイボールをおいしく作るコツ
焼酎ハイボールのおもな材料は、ベースとなる焼酎と割り剤の炭酸水。氷はお好みで加えます。
いずれの材料も強烈な個性を放っているわけではなく、また味わいがシンプルなぶん、焼酎の種類や銘柄選び、炭酸水の炭酸の強さ、氷の種類などが重要になってきます。
おいしい焼酎ハイボールを作るためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。
【好みの焼酎を選ぶ】
焼酎は大きく、「甲類焼酎」と「本格焼酎(乙類焼酎)」に分けられます。
チューハイのベースには、おもにクセの少ないピュアな味わいの「甲類焼酎」が使われますが、焼酎ハイボールのベースには原料の個性が生きた「本格焼酎」をチョイスする人も多く、甲類焼酎ベースのものと区別して「乙ハイボール」または「乙ハイ」と呼ばれることもあります。
とくに香りが魅力の本格焼酎銘柄なら、はじける炭酸に乗って立ち上がる香りを存分に満喫できます。
料理を選ばないスッキリとした味わいをたのしみたいときは甲類焼酎を、芋や麦、米など原料由来の香りと味わいをたのしみたいときは、好みの本格焼酎を選んでみてください。
【好みの炭酸の強さを選ぶ】
炭酸水には、強炭酸水から微炭酸水までさまざま。好みやその日の気分、合わせる料理などによってチョイスしましょう。
【市販の氷を使う】
氷を入れる場合は、家庭用冷凍庫で作ったものよりも市販の氷がおすすめ。市販の氷は空気中や水に含まれる不純物を取り除きながらゆっくり凍らせるため、より純度の高い氷に仕上がるのです。
焼酎ハイボールをおいしく作るには順番が大事
焼酎ハイボールの魅力はなんといっても、炭酸のさわやかなのどごし。シュワッとはじける炭酸をいかに温存できるかが、焼酎ハイボール作りの決め手になってきます。そこで重要となるのが、グラスに注ぐ順番。焼酎ハイボールを作る際は、氷、焼酎、炭酸水の順にグラスに注いでいくのが一般的です。
基本のレシピをみていきましょう。
(1)グラスに氷を満たします。市販の氷を使用する場合は、大きめの氷を選びましょう。冷蔵庫であらかじめ冷やしておいたグラスを使用すると、さらにおいしく仕上がります。
(2)マドラーなどで軽くかき混ぜ、溶けた水分を捨てます。
(3)焼酎を注ぎます。量はお好みで。
(4)炭酸水を注ぎます。このとき、炭酸が抜けないよう氷に当てずにゆっくり注ぐのがポイントです。
(5)軽くかき混ぜてできあがり。
香りが魅力の本格焼酎をベースに使用する場合は、(5)のあとに数滴〜スプーン1杯ほどの焼酎をそっと加えると、炭酸とともに立ち上がる香りをよりたのしめますよ。
【アレンジ編】焼酎ハイボールの作り方
基本のレシピで作った焼酎ハイボールもおいしいですが、レモンや梅干しを入れたり、甘味をプラスしたりと一手間加えるだけで、いつもと違う新鮮な味わいがたのしめます。
柑橘系や梅干しなどをちょい足し
柑橘系や梅干しの酸味を加えたアレンジレシピもおすすめです。
焼酎ハイボールに柑橘類を加えたレシピというと、レモン果汁をプラスした「レモンハイ(レモンサワー)」が有名ですが、焼酎ハイボールファンの間では、すだちを浮かべた「すだちハイ(すだちサワー)」や、かぼすを加えた「かぼすハイ(かぼすサワー)」、梅干しをプラスした「梅干しチューハイ(梅干しサワー)」なども人気です。
料理に合わせるなら、ショウガやガリを加えてもおいしいですね。
また、大葉と鷹の爪(赤唐辛子)を浮かべれば、「金魚」というスタイルの見た目も美しい焼酎カクテルになります。
ちょい足しアレンジは、甲類焼酎はもちろん本格焼酎でもおいしくたのしめるので、お気に入りのレシピを探してみてください。
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甘いお酒が好きな人はチューハイ風に!
焼酎ハイボールにグレープフルーツジュースなどのフルーツジュースをプラスしたり、カルピス®のような甘味のある割り材を加えたりして、チューハイ風にアレンジしてもおいしくいただけます。
甘いお酒が好きな人は、炭酸水の代わりに、ラムネやコーラ、トニックウォーターなど甘味のある炭酸飲料を使用するのもひとつの手です。好みの炭酸飲料と合わせて、焼酎カクテル感覚で味わう場合は、甲類焼酎の使用がおすすめです。
下町ハイボールを再現
焼酎ハイボールは東京・下町生まれ。戦後間もない昭和20年代に、墨田区・葛飾区周辺にある大衆酒場の発祥といわれています。
当時の焼酎は現在のように洗練されておらず、おいしく飲むにはさまざまな工夫が必要でした。そこで生まれたのが、焼酎ハイボールという飲み方だったのです。
当時、下町の大衆酒場では、常連客を獲得しようと、店ごとに異なる秘伝のエキスを焼酎ハイボールの隠し味として使っていたそうです。こうして作られる下町の焼酎ハイボールは、今では「下町ハイボール」や「元祖チューハイ」、あるいは単に略して「ボール」、秘伝のエキスは「元祖の素」と呼ばれ、多くのファンに愛されています。
「元祖の素」はお店ごとに工夫を凝らした門外不出のレシピで作られるのが一般的ですが、このエキスの代わりとなる割り材がいくつか市販され、ファンを魅了しています。なかでも人気の商品を紹介します。
【トーキョーハイボールの素 しそ梅風味】
出典:オエノングループホームページ
東京・下町の大衆的な酒場で人気の味を自宅で手軽に再現できるハイボールの素(リキュール)。「トーキョーハイボールの素 しそ梅風味」と炭酸水を1:3の割合で混ぜるだけで、甘酸っぱくて飲みやすいしそ梅風味の下町ハイボールに仕上がります。
アルコール度数は26%。
ドライな味わいのなかに梅の風味がほんのり感じられる「トーキョーハイボールの素 梅風味」もおすすめです。
製造元:合同酒精株式会社(オエノングループ)
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【天羽の梅(てんばのうめ)】
下町の酒場でも使われているという下町ハイボールの素。よく冷やした「天羽の梅」と甲類焼酎、炭酸水を1:2:3の比率でグラスに注ぎ、軽く混ぜ合わせるだけで、下町ハイボールの味が再現できます。氷を使わずにいただくのがおいしく仕上げるポイントです。
製造元:天羽飲料製造有限会社
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焼酎ハイボールは、ベースとなる焼酎や炭酸の種類、アレンジテク次第でさまざまな味わいがたのしめます。アルコール度数も自在に調整できるので、好みの味わいをとことん追求してみてくださいね。
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