イスラエル代表が国連で日本の伝統技法「金継ぎ」に言及 「ユダヤ人は壊されても再生」

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国連総会第1委員会で発言するイスラエル外務省のシャハール戦略問題担当審議官=7日、米ニューヨーク(国連ウェブテレビから)

イスラエル外務省のシャハール戦略問題担当審議官は、イスラム原理主義組織ハマスによる奇襲から1年の7日、米ニューヨークの国連本部で開かれた国連総会第1委員会で、日本の伝統的な技法「金継ぎ」を引き合いにユダヤ人の苦難の歴史を語った。

金継ぎは、破損した陶磁器を漆を使って修繕し、金粉などで仕上げる技法で、室町時代に盛んになったとされる。

シャハール審議官はハマスやミサイル攻撃を行ったイランを非難した上で、「日本の芸術である金継ぎについてお話ししたい」と言及。「金継ぎは、壊れた陶磁器が以前よりも強く美しく修復される。そして継ぎ目を隠さない」と紹介した。

「金継ぎはユダヤ人にふさわしい。私たちも傷を隠さず、何度壊されても再生する。生き、愛し、繁栄し、克服するという私たちの意志は砕けない」と強調した。

エマニュエル駐日米大使は11日、X(旧ツイッター)への投稿で発言の動画を紹介し、「ユダヤの人々と、何世紀にもわたる日本の伝統工芸である金継ぎ技術の力強い類似性を引き合いに出した」と述べた。

一方で、イスラエルは報復攻撃で多くの人々を死傷させており、日本の伝統技法に例えたことには論議もありそうだ。

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