カムチャツカの地震「遠地津波」とは 専門家「最大波は遅れて来る」

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【動画】千島列島北セベロクリリスク沿岸に津波が押し寄せる様子。ドローンで撮影された動画を、ロシア科学アカデミー地球物理学サービスのカムチャツカ支部がSNSに投稿した

 30日朝にロシア・カムチャツカ半島付近でマグニチュード(M)8.7の地震が発生した。震源付近は太平洋プレートが陸側のプレートに沈み込む場所で、北海道大の高橋浩晃教授(地震学)は「典型的なプレート境界型の地震」と説明する。

 震源周辺は、世界的にも地震活動が活発な地域だった。1952年にはM9.0の超巨大地震が発生。今月20日にはM7.4の地震が起きており、高橋教授は「活動が活発化している中で、今回の地震が起きた。この地域で最大規模の地震の一つといえる」と話す。

  • 津波警報は全ての地域で解除 太平洋沿岸で注意報は継続
  •  今回の地震により、北海道から和歌山県までの太平洋側の地域に津波警報、オホーツク海沿岸や、四国や九州などの太平洋側など広い地域に津波注意報が発表された。

    津波「長いと1日以上継続」

    米地質調査所(USGS)によると、震源の深さは20キロ程度と浅く、規模の大きな地震によって海底面までに達する段差ができ、津波が発生した。

     こうした国外で起きた地震による津波は「遠地津波」と呼ばれる。東北大の今村文彦教授(津波工学)によると「津波の到来までに余裕はあるが、最大波がかなり遅れてくるのが特徴」という。

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