ネットで「空き家を0円で差し上げます」という投稿を発見! かなりお得に感じるけど「タダでも手放したい理由」とは? 背景と注意点を解説

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インターネット上で、「空き家を0円で差し上げます」という投稿を目にしたことがある人もいるでしょう。一見すると魅力的な提案に思えますが、なぜこのような物件が存在するのでしょうか。また、本当に無料で手に入れることができるのでしょうか。
本記事では、空き家をただで手放したい背景や、もらう際の注意点などについて解説します。

なぜ空き家をタダで手放したいのか?

空き家を無償で提供する背景には、主に以下の理由があると考えられます。

維持管理の負担

空き家を所有しているだけでも、固定資産税などの税金を毎年負担しなければなりません。さらに、老朽化した建物の修繕や庭の手入れなど、維持管理にも手間と費用がかかります。これらの負担を避けるため、所有者は無償での譲渡を検討することがあります。

売却の困難さ

一口に空き家と言っても、立地条件や建物の状態はさまざまです。中には、売却が困難な物件もあるでしょう。例えば、過疎地域や老朽化が進んだ建物は買い手がつきにくく、売却活動が長期間に及ぶことも考えられます。

解体費用の負担

古い建物を維持できない場合は、解体も視野に入ります。しかし、解体するのには、ただというわけにはいきません。例えば、延床面積100平方メートルの木造住宅を解体する場合、100万円以上の費用が必要とされています。

0円の空き家、本当に無料なのか?

0円の空き家を見つけて、「ただで空き家が手に入る」とうれしくなることもあるかもしれません。気持ちは分かりますが、物件自体の価格が0円であっても、実際に入居するまでにはさまざまな費用がかかる可能性があります。
代表的なものとしては、税金です。無償で不動産を譲り受けると贈与とみなされ、空き家の固定資産税評価額に応じて贈与税が発生することがあります。贈与税の税率は最大で55%ですので、場合によっては大きな負担となるでしょう。
ほかにも、不動産を取得した際には固定資産税評価額に対して4%もしくは3%の不動産取得税がかかったり、登記費用が必要だったりします。
また、空き家の状態によっては修繕・リフォーム費用も必要です。無償で提供される空き家の多くは、老朽化が進んでいることが想定され、そのままでは居住や利用が難しい場合があります。住めるようにするリフォームや修繕には多額の費用がかかることもあるでしょう。
このように、空き家自体は0円だったとしても、必ずしも住むまでにまったくお金がかからないわけではない点は認識しておきましょう。

0円の空き家を取得する際の注意点

ここまでの内容も踏まえて、0円の空き家を取得する際の注意点を確認しておきましょう。
まず、物件の状態確認は必須です。事前に建物の状態をしっかりと確認し、必要な修繕やリフォームの範囲と費用を把握することが重要です。
また、空き家を取得した後の維持管理の計画も考えておきましょう。空き家を取得した後も、定期的なメンテナンスや管理が必要です。適切な管理を怠ると、建物の劣化が進み、将来的に大きな負担となる可能性があります。
そのうえで、本記事で紹介したように、住み始めるまでの費用を計算し、経済的に譲ってもらっても大丈夫かどうかをしっかりと確認しておきましょう。

まとめ

「空き家を0円で差し上げます」という投稿には、維持管理の負担や売却の難しさ、解体費用の回避といった理由が背景にあると思われます。「0円の物件」は一見お得に見えますが、実際には税金や修繕費などの負担が発生することも少なくなく、必ずしも「完全に無料」というわけではありません。
空き家を取得する際には、安易に「タダだから」と飛びつかず、物件の状態を確認し必要な費用を見積もった上で、計画的に進めましょう。

出典

国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
総務省 不動産取得税
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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