厚生年金の企業負担は「半分」と聞きますが、本当に会社がそんなに負担しているのでしょうか?

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「企業が厚生年金保険料を半分負担している」、と聞いたことがある方もいるでしょう。実際に企業が半分負担しているのか、それとも誤った情報が広まっているだけなのか、気になるところです。
結論として、厚生年金保険料は加入者本人と企業が折半して負担しています。本記事では、厚生年金保険料の企業負担について詳しく解説します。

厚生年金保険料は加入者と企業で折半負担

厚生年金加入者は、毎月厚生年金保険料を納付しており、その金額は給与明細に記載されています。ただし、この金額は本人が負担する分のみで、実際には企業と折半しています。つまり、給与明細に記載された金額の2倍が、実際に納付されていることになります。
厚生年金保険料の負担率は、以下のとおりです。

■保険料負担率

・標準報酬月額×18.3%
・標準賞与額×18.3%

※一般・坑内員・船員の場合
※厚生年金基金加入員を除く

折半額は、本人と企業がそれぞれ9.15%ずつ負担します。
下記のケース1, 2は、全国健康保険協会(協会けんぽ)の「令和7年度保険料額表(令和7年3月から)」の東京都をもとにした、給与別の厚生年金保険料の負担額(本人・企業)の例です。

■ケース1:給与月額25万円(標準報酬月額24万円)
厚生年金保険料(本人負担):2万1960円
厚生年金保険料(企業負担):2万1960円
保険料合計:4万3920円
■ケース2:給与月額35万円(標準報酬月額34万円)
厚生年金保険料(本人負担):3万1110円
厚生年金保険料(企業負担):3万1110円
保険料合計:6万2220円

毎月の保険料負担だけでも大きいと感じる方は多いかもしれませんが、実際にはさらに多くの金額が納められており、企業の負担も決して小さくありません。

加入者負担分は給与から天引きされている

厚生年金保険料は毎月納付されますが、会社員の場合、特別な手続きは不要です。給与明細に記載されているのは天引きされた本人負担分であり、企業負担分とあわせて企業が国に納付手続きを行います。

厚生年金の平均受給額

厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給額の平均は14万7360円(基礎年金を含む)で、過去5年間は14万5000〜14万6000円前後で推移しています。月額14万7360円を受給すると、年間の年金受給額は約176万8000円になります。
一方、日本年金機構によると、令和6年4月分以降の国民年金の受給額は月額6万8000円、令和7年度は6万9308円です。

厚生年金に加入するメリット

ここでは、厚生年金に加入するメリットを確認しておきましょう。

■主なメリット

・将来の年金受給額が増える
・万が一の際に遺族厚生年金を受け取れる
・休業中の保障が手厚い

厚生年金に加入すると、将来、国民年金に加えて厚生年金も受け取れるため、未加入の場合と比べて年金受給額が増える見込みです。
また、被保険者が障害状態と認定された場合や死亡した場合には、障害基礎年金・遺族基礎年金に加え、障害厚生年金や遺族厚生年金も受け取ることができます。
厚生年金に未加入の場合と比べると保険料の負担は増えますが、その分、さまざまなメリットがあります。

厚生年金保険料は企業が半分負担! 将来の年金受給額も確認しよう

厚生年金保険料は、加入者本人と企業が折半して負担する仕組みです。本人負担分は毎月給与から天引きされ、企業が同額を上乗せして納付手続きを行います。そのため、実際に納められる保険料は、天引きされる金額の2倍となります。
厚生年金に加入することで、未加入の場合より将来受け取る年金額が増える見込みです。給与明細を確認できる場合は、自分がどれくらい負担しているのか、企業とあわせてどの程度納めているのか確認してみましょう。

出典

全国健康保険協会(協会けんぽ) 令和7年度保険料額表(令和7年3月から)
厚生労働省 令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
厚生労働省 令和7年度の年金額改定についてお知らせします
内閣府 政府広報オンライン パート・アルバイトの皆さんへ 社会保険の加入対象により手厚い保障が受けられます。
厚生労働省 社会保険適用拡大特設サイト 従業員のみなさま 社会保険加入のメリットや手取りの額の変化について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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