馬毛島の自然環境について報告があった集会=6日、東京・永田町
鹿児島県西之表市の市民団体「馬毛島の自然を守る会」は6日、同市馬毛島の自衛隊基地整備について考える集会を国会内で開いた。環境影響評価が「不確実性が残ると繰り返しずさんだ」と指摘。島固有のニホンジカ亜種マゲシカなどの生息調査や影響の再調査などを求め、日弁連に人権救済を申し立てたと報告した。
申立人は市民や学識者ら48人。馬毛島の基地建設にかかる環境影響評価書の問題点の調査と、是正に向けた措置を講じる必要性を強調。自然環境を享受する権利などが侵害されているとして、防衛省と環境相に意見するよう求めている。
集会には国会議員を含む約40人が参加。着工から2年で多くの森林や草地が消失した島の現状報告もあった。団体の長野広美代表(68)は「環境影響評価が保全とはかけ離れ、形骸化していることを広く伝えたい」と話した。
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