大谷翔平、走塁で「左肩亜脱臼」今季最大の試練…「神の手」と呼ばれる名医も険しい表情「まだ分からない」

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左肩を痛めた大谷翔平(AP)

◇26日(日本時間27日) MLBワールドシリーズ第2戦 ドジャース4―2ヤンキース(ロサンゼルス)

 試合後、ベンチから飛び出したドジャースの勝利のハイタッチに、大谷翔平の姿はなかった。7回1死から四球で出塁し、2死後フリーマンの打席で二塁盗塁を敢行。アウトになった後、顔をゆがめて倒れ込んだ。

 中島トレーナーが駆けつけると、苦悶の表情で大谷は「肩っすね」と話し、トレーナーから「(肩が)外れた」と聞かれ、「たぶん…」。球場は大谷の負傷退場に凍りついた。試合後、ロバーツ監督は「左肩亜脱臼」と説明し、「今後検査を受けて詳しい結果が分かる。筋力や可動域が良好なのは勇気づけられた」と語ったが、今後の出場は不透明だ。

 大谷は試合終了から2分後には、白いTシャツを着てクラブハウスを出て駐車場につながるエレベーターに向かった。警備員とウィル・アイアトン通訳、中島トレーナーが付き添った。左肩をつるなどの処置は施していなかった。

 その数分前には、険しい表情で「神の手」と呼ばれる名医でチームドクターのエラトラシュ氏が慌ただしく球場を後にしていた。「まだ何もわからない」。大谷は病院に向かい、精密検査を受けるとみられる。

 チームは試合後、すぐに空港に向かい、深夜にニューヨークへ飛び立つようだ。大谷がその飛行機に合流するかどうかは分からないが、ロッカーの前には遠征用のバックが置かれていた。用具係が大谷のTシャツや練習着を詰め、ニューヨークへ行く準備は進めていた。

 「ワールドシリーズの優勝が目標」と常々公言していた大谷。あと2勝と迫る中で、最大の試練が訪れた。これまで何度も誰もが想像がつかないパフォーマンスで「奇跡」を起こしてきた。厳しい状況ではあるが、ニューヨークの舞台でプレーできるのか。(写真はAP)

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