山林など誰の所有なのか境界線が分かりづらい土地で活躍するアプリを宮崎県都城市の男性が開発しました。
林業分野ではこのアプリによって作業の効率化が図られているようです。
自分の山だったり、管理しなければならない場所が一目で分かる
去年7月にリリースされた土地情報管理アプリ「Groundy(グランディー)」。
(渕 雅顕 記者)
「これまで土地の境界を知りたい場合には、地番を調べ、法務局に行き、地図をもらう必要がありましたが、Groundyはこうした手間を省くことができます」
「Groundy」は、法務局が提供する登記された土地の位置や形状を示す電子データをもとに山林などの境界線を正確かつ立体的に確認できるアプリ。
地番や面積といった土地の情報に加え、地図上にメモや写真など必要なデータを紐づけて管理することも可能となっています。
(瀬口聖也さん)
「自分が持っている山だったり、管理しなければならない場所が一目で分かる」
このアプリを開発したのが、現在、都城市でしいたけ生産など4つの会社を経営する瀬口聖也さん。
もともと航空自衛隊でパイロットをしていたという瀬口さんですが、4年前、故郷の都城市で家業の林業を継いだのがアプリ開発のきっかけとなりました。
(瀬口聖也さん)
「(山林の場所を)聞いても、連れていってもらっても、とても記憶できないし、境界線も分からないというところで使えるアプリがないか探したが、当時はなくて…」
山林では自分の立っている場所ですら判断するのが難しいが
山林の中では土地の境界が分かりづらく、誤ってほかの人が所有する土地の木を伐採してしまいトラブルにつながるケースも少なくありません。
実際、山林で土地の境界を確認しようとすると…
(瀬口聖也さん)
「こちらが境界線を示す杭のひとつになるが、やっぱり景色を見るだけだと境界線が分かりづらい」
さらに、本来の境界線とはずれた位置に目印がおかれているポイントも。
基本的に山林での境界線の確認は現場で紙上の地図を持ちながら行われますが、その方法だと、自分の立っている場所ですら判断するのが難しく、正確な境界を確認するのは複雑な作業です。
(瀬口聖也さん)
「さっきの場所は杭があるから(境界線が)大体ここだろうというのが分かるが、(山の中には)杭がないので、こういう何もないところに、紙をみて、おそらくここだと判定をしないといけない。Groundyであれば、GPSと連携すればさらに高い精度で登記所に登録されている(境界が)ここというのが分かる」
土地の境界が重要となる林業分野などで作業の効率化が期待できるこのアプリには、地形の状況に応じて植林するポイントや最適な苗木の本数を計算してくれる機能も備わっています。
現場に出発するまでの所要時間が1時間から5分程度に短縮
(都城森林組合森林整備課 荒木賢登さん)
「Groundyがすごく使いやすくて助かっている」
およそ6000人の組合員が所属する都城森林組合でも、去年からアプリの活用をスタート。
地図など必要な書類を準備する手間が省けたほか、正確な場所を把握しやすくなったことから、現場に出発するまでの所要時間が1時間から5分程度に短縮されました。
また、紙を印刷するコストの削減や誤伐のリスク軽減などさまざまなメリットを感じているそうです。
(都城森林組合森林整備課 荒木賢登さん)
「一度一度紙を出して(土地を)確認をしていたりしたので、それがすぐスマホとかだとすぐ確認できて、時間短縮だったりとかできるので、すぐ現場に行く準備ができてすごく助かっている」
誰でも手軽に土地の情報を管理できる「Groundy」。デジタルの力で、業界の課題解決が期待できそうです。
(瀬口聖也さん)
「いままで山の管理というと、いろんなコストがかかる業界だったので、そこのコストを大きく下げて、林業界や土地の管理に関わるところの発展につながればうれしい」
※MRTテレビ「Check!」3月13日(木)放送分から
コメント