日産「GT-R」8月に生産終了! “18年”の歴史に幕! 夢の「国産スーパースポーツカー」再び消滅へ 最後の「伝説モデル」は販売店も羨む“超プレミア車”に! どんな人が買ったのか

日産「GT-R」が8月、生産終了します。最後のGT-Rオーナーとなったのは、どのような人たちなのでしょうか。

「最後のGT-R」 争奪戦を勝ち抜いた人とは

 2024年3月、日産からスーパースポーツカー「GT-R」の2025年モデルが発表され、同年6月に発売予定とアナウンスがありました。

 そして2025年8月までに生産を終了すると言われています。

 最後のGT-Rは、どのような人が勝ち取ったのでしょうか。

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「GT-R伝説」 終焉

 2002年に前身となるスポーツカー「スカイラインGT-R」から脱却を図り、2007年10月にデビューしたGT-R(以下、R35GT-R)。現行型は「R35」型と呼ばれます。

「誰でも、どこでも、どんな時でも最高のスーパーカーライフを楽しめる」というコンセプトを掲げ、プレミアムなキャラクターを持ち合わせる、新世代のスーパースポーツカーとなりました。

 以来、18年ものあいだ、日産を代表するモデルとして君臨し、大小さまざまなアップデートを繰り返してきました。

 そして、2025年モデル発表のタイミングで、同社から「R35型 GT-Rとしては2025年モデルが最終となり、部品の供給の見通しが立たなくなってきていることから2025年8月に生産終了します」とアナウンスがあり、R35GT-Rの生産終了が確定してしまったのです。

 これまでの改良でも、「今回が最後のR35GT-Rになる」とのうわさが何度も飛び交いましたが、2025年モデルをもってついにそのうわさは現実のものになったのです。

 現時点では“最後のGT-R”である2025年モデルの車両本体価格(消費税込)は、1444万3000円〜2289万1000円、高性能モデルの「NISMO」は、3008万5000円〜3061万3000円と発表がありました。

 もっともベーシックな「GT-R Pure Edition」と「NISSAN GT-R NISMO Special Edition」では、倍以上の価格差があります。

 販売台数は1500台とされ、申し込み多数の場合は抽選ということで、全国各地の日産ディーラーおよび日産ハイパフォーマンスセンターで争奪戦が繰り広げられたことはいうまでもありません。

 2025年6月下旬のある日、“最後のGT-R”の納車状況について、首都圏にある日産ディーラーに問い合わせてみました。

「すでにご存知のとおり、GT-Rの受注は終了しております。いまは、抽選のすえに当店でご契約の権利を獲得したお客様にご納車が進んでいる段階ですね。

 詳しいことは申し上げられませんが、GT-R NISMOは注文が集中するに違いないということで、もう少し倍率の低いモデルをお選びになったお客様が2名ほどいらっしゃいます。

 かつてR33GT-R(BCNR33型・スカイラインGT-Rとしては4代目)にお乗りだったそうで、今回、当選されたことを知ったときは飛び上がりたいほど嬉しかったそうですが、『支払いどうしよう』と真っ青になったと伺いました。

『人生の運を使い果たしたかもしれないし、これは一生モノのつもりで乗ります』とのことでした。根っからのGT-Rファンの方に乗っていただけると私たちも嬉しいんです」

 また、他の日産ディーラーでは以下のようなコメントをいただきました。

「最後のGT-Rということで、欲しいとおっしゃる方たちの熱量はすさまじいものがありました。社員のなかにも『買えるならオレもエントリーしたい』と本気で言っていた者が何名かおりました。

 現在、ご納車待ちのR35GT-Rが1台あるので、店舗に届いたらしみじみと眺めてしまうんだと思います。

(納車待ちの)この方は、ご自宅にもう1台、R32型(BNR32型・3代目)のスカイラインGT-Rがあるそうで、ガレージに並べることを心待ちにしていらっしゃいます。正直申し上げてうらやましいです(苦笑)」

 実際に2025年モデルのR35GT-Rを手に入れた幸運なオーナーはもちろんのこと、日産ディーラーのスタッフの方たちもかなりのクルマ好きという印象を受けました。

 まもなく、本当にR35GT-Rの歴史に幕が下りることとなってしまうわけですが、それは新車としてであり、中古車ではさまざまな個体が市場に流通しています。

 今回、予算的に断念せざるを得なかった人たちも相当数いると推察します。

 中古車であっても決して安い金額ではありませんが、まだガソリン車が乗れるうちに、コンディションの良い個体を手に入れて、GT-Rライフを初めてみてはいかがですか。

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