桜島に「水辺のカフェ」、雄大な自然満喫できるアクティビティも 長期滞在型観光施設コンセプトに鹿児島市が基本計画策定へ

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鹿児島市が観光施設を整備する「鶴崎灰捨場跡地」付近の海岸=13日、鹿児島市桜島横山町

正面に桜島を望む「鶴崎灰捨場跡地」=鹿児島市桜島横山町

 正面に桜島を望む「鶴崎灰捨場跡地」=鹿児島市桜島横山町

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 人口減少の進む桜島地区のにぎわい創出のため、鹿児島市は桜島港近くの市有地(桜島横山町)に、自然体験型の観光施設を新設する計画を進めている。「景観・地形を生かしたアクティビティ施設や水辺のカフェなどの施設を整備したい」としており、本年度中に規模や概算整備費、施設のゾーンニングなどを盛り込んだ基本計画を策定する。
 市観光振興課によると、整備予定地は桜島フェリーが発着する桜島港から約1キロ南西にある「鶴崎灰捨場跡地」。広さは約3万5000平方メートル。溶岩なぎさ遊歩道や海岸線に近く、旧町時代には収集した降灰の処分場として利用されていた。
 市は2022年度、桜島地域の観光振興を図るため、同跡地のほか旧桜島ユース・ホステル跡地(約4000平方メートル)、赤水展望広場(約6万平方メートル)の計3カ所の活用可能性について調査。23年度に鶴崎灰捨場跡地を適地として選んでいた。
 市はこのほど初めて、「インバウンドを含む観光客や市民が、桜島に長時間滞在することにつながる自然体験型観光施設」という、想定利用者やコンセプトを明らかにした。今後は地元の経済・観光団体のほか、全国で同様施設の運用実績がある業者に参入意向などを尋ねる調査を実施し、基本計画を策定する。
 桜島地区では人口減少が進んでおり、ここ20年で人口がほぼ半減し、約3200人となった。市が運営する桜島フェリーも利用者減少などにより、経常収支は9年連続の赤字が続いている。

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