民間空港への米軍機着陸、鹿児島県内24年度85回で全国2番目の多さ 高止まり続く利用に識者は「軍事施設」とみなされる懸念を指摘

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種子島空港に駐機する米軍輸送機=2023年12月10日、中種子町

米軍機が鹿児島県内の民間空港に着陸した回数が2024年は85回(前年比116回減)だったことが国土交通省航空局のまとめで分かった。熊本の88回に続き都道府県別で2番目に多かった。九州・沖縄は254回(同92回減)で全体の8割を超えた。識者は「鹿児島の軍事的な重要性は低下していない。有事の際、南西諸島を中心に民間空港が使われる可能性は極めて高い」と話した。
着陸した機種や目的について同局は、「集計していない」としている。
鹿児島は23年まで3年連続全国最多だった。同年は屋久島沖の米軍輸送機オスプレイ墜落事故で捜索に関わる米軍機が離着陸を繰り返し、前年より90回増えた。24年は21、22年と同水準で、高止まりが続く。
24年に米軍機が着陸したのは全国89空港のうち21空港で計317回(同136回減)だった。多い順に熊本88回(同19回増)、奄美46回(同21回減)、福岡41回(同2回減)、種子島19回(同31回減)、名古屋16回(同35回減)と続いた。
米軍は有事の際、南西諸島に小規模で即応力のある部隊を分散して置く態勢づくりを進める。23年1月の日米安全保障協議委員会(2プラス2)では、有事に空港や港湾の柔軟な使用が重要と確認した。
政府は24年、自衛隊や海上保安庁が訓練で民間施設を円滑に利用できる枠組みを作り、インフラ整備を進める特定利用空港・港湾を指定。鹿児島は全国最多の8カ所が指定された。政府は米軍の参加を否定するが、施設強化が進めば米軍の艦艇や戦闘機も結果的に利用しやすくなる。
中京大の佐道明広教授(安全保障政策史)は「有事に備え、米軍は滑走路の長さや風向きなど、使える空港を調べている」と指摘。「拠点として使われる空港は軍事施設とみなされ、攻撃対象となる」と話した。

  • 主な民間空港への米軍機の着陸回数

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