海外から怪しい着信があったらどうする? 「電話に出ない」以外の効果的な対処法

 最近増えているらしい、見知らぬ国際電話からの着信。「+1844」や「+800」で始まる番号からの着信を実際に目にした人もいるかもしれません。これらの番号から掛かって来るのは、多くの場合詐欺電話です。NTTドコモも、9月に注意喚起を行っています

 海外からの電話に出たとしても、それだけで料金が発生することはありません。ただし、海外からの電話は詐欺である場合が多く、個人情報を聞き出そうとしてくる可能性があります。特に「+800」で始まる番号の場合、日本にも「0800」というフリーダイヤルがあるので、見間違えてしまう可能性があり注意が必要です。

 また、一瞬鳴っただけですぐに切れてしまう、いわゆる「ワン切り」の場合、気になって折り返し電話をかけると国際電話になって高額の通話料が発生してしまう可能性もあります。意図的に折り返さなくても、履歴から誤って発信してしまうこともあるので注意したいところです。

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Androidにインストールした「電話帳ナビ」の画面

 では、こうした問題に対処するにはどうしたらよいのでしょうか。

不明な発信者からの電話に出ない

 知らない電話には出ない、というのが最も有効な方法です。iPhone、Androidともに、見知らぬ番号からの電話をブロックできる機能が搭載されています。

iPhoneの場合

 iPhoneには、連絡先として登録されていない番号からの着信は、着信音を鳴らさずに不在着信の履歴だけを残す「不明な発信者を消音」という機能があります。

「設定」→「アプリ」→「電話」から「不明な発信者を消音」をオンにすると、連絡先に登録されていない電話番号からの着信は消音され、留守番電話に送られて、不在着信が履歴に残ります。

迷惑電話
「設定」→「アプリ」→「電話」から「不明な発信者を消音」をオンにします

 国際電話を含め、見知らぬ電話に誤って出てしまう可能性がなくなる一方、例えば、配送会社からの連絡や仕事の電話など、必要な電話も着信音が鳴らなくなる可能性があるので、その点は注意が必要です。

Android(Pixel)の場合

 Androidの場合、機種により電話機能が異なる部分もありますが、不明な発信者からの電話を着信拒否する機能は搭載されています。以下はPixelでの例です。

 まず電話アプリの設定から、「ブロック中の電話番号」を選択。上部に表示される「公衆電話」「不明な発信者」をオンにすると、公衆電話からの着信や、非通知の番号からの着信をブロックします。なお、iPhoneとは違い、連絡先に登録されていない番号からは着信します。

迷惑電話
電話アプリから「設定」→「ブロック中の電話番号」→「不明な発信者」をオンにします。あわせて、「公衆電話」をオンにすると、公衆電話からの着信をブロックできます

 Pixelにはもう1つ、「迷惑電話をブロック」という機能があります。Googleは、世界中のユーザーが迷惑電話だと報告した番号を収集しており、報告件数が多い番号を迷惑電話の疑いがあるとしてブロックできるというものです。

 電話アプリの設定から、「発信者番号情報/迷惑電話」をタップし、「迷惑電話をブロック」をオンにします。

迷惑電話
電話アプリで、「設定」→「発信者番号情報/迷惑電話」→「迷惑電話をブロック」をオンにします

個別に着信拒否を行う

 仕事でも使用しているスマートフォンなので、登録されていない番号を一括で拒否してしまうことができないという場合には、かかってきた電話を1件ずつ着信拒否登録するという方法もあります。最初の1回は着信してしまいますが、その番号を着信拒否にすれば、同じ番号からの着信はなくなります。

iPhoneの場合

 電話アプリの履歴タブから、着信拒否したい電話番号の右横にある「(i)」アイコンをタップ。このとき、電話番号をタップすると発信してしまうので注意してください。表示される画面から「発信者を着信拒否」をタップ。続くポップアップで「連絡先を着信拒否」をタップします。

迷惑電話
電話アプリの履歴からブロック可能。履歴画面で電話番号をタップしてしまわないように注意が必要です

Android(Pixel)の場合

 電話アプリの履歴から着信拒否したい番号をタップし、メニューから「ブロック」を選択。表示されるポップアップで「ブロック」をタップします。

迷惑電話
Androidでは、電話番号をタップするとブロックのメニューが表示されます

「ライブ留守番電話」や「通話スクリーニング」を利用する

 一括での着信拒否ができず、個別でのブロック設定は面倒だという場合には、iPhoneの「ライブ留守番電話」やPixelの「通話スクリーニング」を活用しましょう。

 iPhoneのライブ留守番電話は、かかってきた電話を留守番電話につなぎ、相手が話している内容をリアルタイムに文字起こしできるという機能です。文章を見て、電話に出るかどうかを判断できます。

 「設定」→「アプリ」→「ライブ留守番電話」でオンにできます。

迷惑電話「設定」→「アプリ」→「ライブ留守番電話」で有効にできます

 Pixelの通話スクリーニングは留守番電話とは違い、Google アシスタントに応答してもらうというもの。といっても、ユーザーがリアルタイムで操作する必要はあります。相手の音声はリアルタイムで文字起こしされるので、相手の声を聞く必要がなく、迷惑電話だと分かった時点で通話を切ることも可能です。

 デフォルトで有効になっているので、着信時に「スクリーニング」をタップするだけで利用できます。

迷惑電話着信時に「スクリーニング」をタップすると、スクリーニングが開始されます。留守番電話ではないので、ユーザーによるリアルタイムな操作が必要です

キャリアのサービスを使う

 各キャリアでは、迷惑電話を防止するためのセキュリティ機能がオプションとして用意されています。例えば、ドコモなら「あんしんセキュリティ」、auならPontaパスで使える「迷惑メッセージ電話ブロック」機能、SoftBankの「セキュリティOne」などです。

  • NTTドコモ:「あんしんセキュリティ」
  • au:「迷惑メッセージ電話ブロック」
  • ソフトバンク:「セキュリティOne」
  •  どれも有料ではありますが、着信時に迷惑電話であれば画面に警告を表示する、着信をブロックするなどの機能を備えています。

    アプリを使う

     MVNOなどでキャリアのサービスが用意されていない場合、同様の機能を持ったアプリを使うという方法もあります。「電話帳ナビ」や「whoscall」など、いくつかアプリがあります。

     連絡先に登録していない番号でも、着信時にデータベースから相手を検索して表示してくれる他、迷惑電話の着信拒否などを設定可能。Whoscallでは、海外からの着信を一括で拒否するという設定も可能です。

     迷惑電話が多くて困っているという人は、こうしたアプリの利用も検討してみてください。

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