NHKの放送受信契約を結んでいないテレビ機能付きカーナビを搭載したさつま町の公用車=22日、町役場(画像は一部加工してあります)
鹿児島県さつま町は22日、公用車に設置しているテレビ放送が受信できるカーナビについて、NHKと必要な契約を結んでおらず受信料未払いがあったと明らかにした。対象のカーナビは16台で未契約期間は最長15年7カ月。未払い額は試算で約170万円に上り、町は納入に向け準備を進めている。
NHK鹿児島放送局は「各自治体に対してこれまでも定期的にテレビ受信機の設置状況の確認をお願いしている」としており、今後、県内の各自治体にカーナビなどの受信料未払いの発覚が広がる可能性もある。
町議会全員協議会で22日、町が明らかにした。町などによると、地方自治体を含む事業者は、保有する車両のカーナビや携帯電話にテレビの受信機能がある場合、受信機ごとに契約を結ぶ必要がある。町はこれまで認識しておらず、大型連休明けにNHK側から連絡があり、調査し判明した。
未契約のカーナビは、マイクロバスや消防車両など計16台に各1台ずつ設置されていた。テレビの視聴実績はなかった。未契約期間は購入時点から2024年度末までとし試算した。
町は再発防止策として、新たに公用車や携帯電話を購入する場合、テレビ受信ができない機器を原則とするなどとした。町財政課は「今後は契約漏れがないよう徹底する」としている。
NHK鹿児島放送局によると、受信契約は「日本放送協会放送受信規約」に基づいている。一般家庭の場合、世帯で受信契約を結んでいれば、カーナビや携帯電話ごとの新たな契約は必要ない。
コメント