相続で土地を受け継いだものの、扱いに困っている方もいるかもしれません。相続した土地には、固定資産税や相続税がかかってくるため、慎重に判断する必要があります。
当記事では、相続した土地を売却するケースと活用するケースで、それぞれのメリット・デメリットを比較します。固定資産税と相続税を考慮したうえで、売却と活用のどちらが有利になるのか確認してください。
相続した土地には固定資産税や相続税がかかる
相続した土地には、固定資産税や相続税がかかってきます。固定資産税は、住宅や畑、田んぼなどの土地、建物の家屋、工場の機械、会社の備品などにかかる税金で、所有者が市町村に納めることになっています。
一方、相続税は、故人から受け継いだお金や土地などの財産にかかる税金です。固定資産税は、資産を所有している限り支払い続ける義務がありますが、相続税は、財産を受け取った年に一度だけ国に納めます。
土地を売却する場合のメリット・デメリット
土地を売却する最大のメリットは、まとまったお金が手に入ることです。現金化されることで、将来的な生活設計の選択肢を広げられるでしょう。また、売却してしまえば、土地を所有している限り発生する固定資産税の支払いも不要になります。
しかし、売却益に対して税金がかかるというデメリットもあります。不動産譲渡所得税は、所有期間によって税率が異なるため、売却前に確認しておくほうが賢明です。
土地を活用する場合のメリット・デメリット
相続した土地で賃貸住宅・駐車場を経営すると、安定した収入を得られる点がメリットです。また、土地の活用方法によっては、固定資産税や相続税の節税効果も期待できます。
一方、土地活用には初期費用や維持費がかかるというデメリットもあります。賃貸住宅を建てる際には建築費用がかかり、駐車場経営においても、舗装費用や管理費用が発生することを念頭におきましょう。
【ケース別シミュレーション】売却と活用はどちらが有利?
相続した土地を売却するか活用するか、具体的なケースをシミュレーションして、どちらが有利か検討しましょう。
※筆者作成
駅近などで立地条件が良い場合は、売却と活用の両方で高い収益性を期待できます。ただし、売却して得た収益にも、課税がかかってくることを把握しておきましょう。
郊外かつ大きすぎる土地は、買い手が見つかりにくい可能性があるため、太陽光発電や商業施設などに活用すると、長期的な利益を見込めるでしょう。
また、住宅が建っている土地は「古家付き土地」として売却することで、取り壊し費用や固定資産税を節約できます。しかし、住宅付きは売れにくい傾向もあるため、検討が必要です。
相続した土地の使い道は状況に合わせて選択しよう
相続した土地の売却と活用は、状況によってどちらが有利になるか異なります。相続した土地には、固定資産税や相続税がかかってくることも考慮しなくてはなりません。また、立地や広さといった土地の状況も、判断材料にしましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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