明治維新を成し遂げた英傑の遺徳をしのぼうと、西郷隆盛(南洲(なんしゅう))にゆかりのある全国5カ所の神社が山形県酒田市に一堂に会して18日、南洲神社サミットが初めて開かれた。荘内南洲神社(酒田市)の建立50周年を記念した取り組みで今後、2年に1回のペースで持ち回り開催する。
酒田市のほか鹿児島市、鹿児島県奄美市、同県和泊町、宮崎県都城市から関係者約90人が参加。西郷と深く交わった庄内藩中老菅実秀の子孫菅秀二さんは「実秀は後年『西郷先生の真の精神を世に明かすべし』と話していた。西郷の人間性、哲学を探究したい」と述べた。
「思いは強い」
2年後には西郷生誕200年、没後150年を迎える。鹿児島市の南洲神社宮司鶴田伊都雄さんは「地元鹿児島より山形の方が西郷さんに対する思いは強いように感じる。節目の年を一緒に盛り上げたい」と話した。
庄内藩は戊辰戦争で明治政府軍に敗れたが、西郷は寛大な処分を指示。これに感銘を受けた庄内藩士が西郷に教えを請い「南洲翁遺訓」にまとめた。1976年には荘内南洲神社を創建し、繰り返し九州各地の南洲神社を訪ねている。


コメント