奄美大島で中国籍の男3人がオカヤドカリを所持したとして逮捕された事件で、押収されたオカヤドカリは5千匹以上に上ることが新たに分かりました。3人は、ヤドカリを「島の海岸で盗んだ」と供述しているということです。
(記者)「こちらの施設で5千匹を超えるオカヤドカリが保管されています」
元気に動き回るオカヤドカリ。
この事件は、奄美大島で中国籍の男3人が、天然記念物のオカヤドカリおよそ160キロを所持したとして、今月7日に逮捕されたものです。
警察は22日、奄美市内の施設で押収したヤドカリを公開しました。
今月12日と13日に専門家が調べた結果、オカヤドカリの数はおよそ5200匹だったということです。このうち、9割以上が体長12センチほどの大型に育つムラサキオカヤドカリと呼ばれる種類でした。しかし、押収から2週間で130匹が飼育中に死んでしまったということです。
(種類を調べた奄美市立博物館・平城達哉学芸員)「5千匹盗られるということはかなり生態系にダメージが出てきてしまう可能性も考えられる」
オカヤドカリの今後については…
(種類を調べた奄美海洋生物研究会・興克樹会長)「一時保管で飼育しているが、自然の状況よりは劣ってしまう。できるだけ自然環境で放して生きたほうがオカヤドカリにとってもベストと思う」
専門業者によりますと、ムラサキオカヤドカリは1匹2万円で取引されることもあるということで、5200匹なら最大1億円に上ります。
また警察のその後の調べで、男3人がいずれも、4月下旬に関西国際空港から奄美大島に入り、「オカヤドカリを奄美大島の海岸で盗んだ」と容疑を認めていることが分かりました。警察は、動機についても調べています。
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