雑草だらけの庭にならないために。予算がない家づくりでプロがしたこと

「予算がない」「時間ができたら家庭菜園にしよう」…。などさまざまな理由から、家づくりにおいて庭の仕上げはあと回しにされがちです。すると待っているのは、終わりなき雑草との戦い。そのため、外構・エクステリアの仕事に携わっていたライターは家を建てたとき、防草シートを敷いて、しっかり対策をしました。低費用で効果抜群。ほかにもメリットが。詳しくレポートします。

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庭に防草シートを敷けば雑草に悩まされない!(左側は家庭菜園のスペース)

庭の使い道が決まっていなくても防草シートを!

家の配置図

筆者は妻と子ども2人(3歳と8歳)の4人家族で暮らしています。1年半前にハウスメーカーで、延床面積35坪の2階建ての家を建てました。

小さな子どものいる共働き世帯にとって、庭を管理するのは非常に大変なもの。たとえばわが家の小さな家庭菜園のスペースは、夏場は管理が追いつかずに、雑草だらけになってしまっています。

家づくりでは、予算の都合で庭にまでお金が回らないケースも。庭の管理を甘く見て、庭を土のままにしてしまう人は、少なくないと思います。しかし、長年、外構・エクステリアの仕事に携わっていた経験からいうと、雑草対策をしておかないと、あとあと大変なことになります。

雑草対策の方法としては、コンクリートで固めてしまったり、人工芝を敷いたり、砂利を敷くなどの方法があります。

こうした数ある選択肢のなかから筆者は、費用面やリフォームのしやすさ、また庭の使い勝手という点から、防草シートを敷いておくという選択をしました。

本来は雑草対策で砂利の下や、人工芝の下に敷くもの

防草シート

防草シートは、雑草の成長を抑えるために地面に敷くシート(写真手前の黒い部分)です。園芸や農業などで使用する場合は、よく防草シート単体で使用されます。また、住宅で使用する場合は、砂利の下や、人工芝の下などに使用するのが一般的です。

防草シートを敷く際には、地面の雑草を抜いてから地面を平らに整地、隙間から雑草が生えないようにシートを少し重ねながら敷いていきます。

このときに、風でシートが飛ばされないように、ピンで固定していく必要があります。しかし、ピンが長い場合、誤って地中の配管に穴をあけてしまうことがあるため、自分で敷く場合は注意が必要です。

また、防草シートをDIYで敷く場合、新築外構の際に外構業者に、庭を平らに整地しておいてもらえば、比較的簡単に敷くことができます。

防草シートは手軽に入手でき人工芝より格安!

ホームセンターで売られている防草シート

もし、DIYで敷く場合、ホームセンターで探すと、2m幅の防草シートで1mあたり500円~1000円程度で購入できます(インターネットでもっと安い金額で購入も可能)。

人工芝の場合は、2m幅で1mあたり2000円~4500円なので、かなり金額を抑えて施工できます。また、人工芝の場合、芝の向きが合っていなかったり、平らに整地されていなかったりすると、見た目が悪くなってしまいます。

ですから、業者に施工を依頼した方がよいかと思いますが、防草シートであれば、そこまで見た目を気にする必要もないので、気軽にDIYが可能です。

庭の使い道が未定。だったら、手軽な防草シートで対応を

防草シートを敷いた場所

筆者は、築40年以上の中古物件(上図)を購入し、5年ほど住んで現在の家(下図)に建て替えました。建て替えとはいえ、建物の配置が変わり庭の形・広さも変わります。また、新築の外構工事の際には、庭の使い方がきちんと決まっていませんでした。

将来的にタイルデッキやガーデンルームをつけたいという要望はありますが、予算の関係でそちらはあと回し。家庭菜園だけはしたいと思っていましたが、菜園スペースの広さも決まっていません。

そうした理由から、庭の部分は外構工事のときに、安価な防草シートを敷くように依頼。少しずつ家庭菜園のスペースを開墾することにしました。

もちろん、人工芝の方が見た目にもきれいです。しかし、菜園スペースを拡張する際に、削っていくのはもったいないと思ったのです。また、将来的にデッキなどをつくることを考えると、ムダになってしまうのもイヤだったという理由もあります。

気軽にバーベキューができ、雪が降ってもぬかるまない

防草シートの上でBBQ

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防草シートを敷くことで、雑草が生えない以外にも、メリットに感じることがいろいろありました。

筆者の住んでいる地域では、比較的バーベキューに対して寛容な地域なので、春先や秋口には、庭でバーベキューを楽しんでいます。庭でバーベキューを楽しむときに、問題となるのが炭の片づけです。

人工芝の場合、ゴミが中に入りやすくて、掃除の手間がかかります。また焦げてしまうと見栄えが悪くなってしまいます。

ちなみに、外構・エクステリアの仕事に携わっていた経験から言うと、タイルデッキも掃除が大変です。炭の汚れがこびりついてしまい、高圧洗浄で掃除が必要になるという話をよく聞きました。しかし、防草シートの場合は、多少の汚れも気になりません。

将来的に庭をタイルデッキや人工芝でリフォームしたときも、バーベキューコンロを焼く場所やコンロを洗う場所に関しては、防草シートにしておこうと思っています。

また、冬場も雪で地面がぐちゃぐちゃになりにくい、というメリットもあります。筆者が住んでいる地域は、めったに雪が積もることがありません。しかし、雪が積もったときには子どもたちは、大はしゃぎして雪遊びをしています。そういうときも、防草シートを敷いていたおかげで庭の雪が土で汚れず、子どもたちが雪遊びを満喫することができました。

ただし、防草シートの耐久性は高くない

劣化した防草シート

防草シートを敷いたことで、雑草対策や掃除の面では、ストレスが少ない庭になりました。しかし、問題も当然あります。それは、防草シートの耐久性の問題。

もともと新築から数年で庭のリフォームを予定していたので、2、3年程度のつなぎとして考えていました。

そのため、使用している防草シートも、本来であれば砂利の下に敷くような、安いタイプを敷いています。耐久性の低い安いタイプということもあり、よく歩く部分や自転車を置いている場所では、シートがボロボロになってしまっています。

庭に自転車を置くことを想定していなかったので、安い防草シートを使用したというのもありますが、想定以上に劣化してしまっています。

新築時に防草シートを敷いて思うことは…

よく育った家庭菜園

実際に1年半使ってみると、期待したほど耐久性は高くありませんでした。しかし、庭に防草シートを敷くという選択は、間違っていなかったと思います。

やはり、子育て世帯や共働き世帯にとっては、庭を管理するのは非常に大変です。春先まで管理できていたわが家の家庭菜園も、6月以降はなかなか手入れをする時間が取れずに、写真のような状態となってしまっています。

筆者はリフォーム前提だったので、安い防草シートを敷きました。しかし、安い防草シートは紫外線に弱く、直射日光にさらされると数年でボロボロになることがわかりました。もし、リフォームを考えていない場合には、厚手で紫外線に強い商品を選ぶ方がよいでしょう。

新築の外構工事の際には、予算の問題や使い方が決まっていないからと、土のままにされがちな庭。ですが、やはり最低限の雑草対策は必要です。その選択肢として、防草シートは有効な方法といえます。

玉城夏海

玉城夏海

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