高速道路走行中に、飛び石で「フロントガラス」にヒビが! 修理代が“9万円”かかるけど、等級が下がっても「自動車保険」を使うべき? プリウスを例に解説

高速道路を走行中に大きな音に驚いてフロントガラスを見たらヒビが入っている……飛び石によってフロントガラスを破損させた経験を持つ人もいるのではないでしょうか。思ったよりも高額な修理費用に驚き、どうやって支払おうかと悩むこともあるでしょう。
本記事では、飛び石でフロントガラスが破損したときの修理について解説します。修理にいくらかかるのか、保険を使えるのか、使ったほうがいいのか、これらを1つずつ考えていきましょう。

image

フロントガラスの修理費用は? プリウスを例に解説

フロントガラスの修理費用は、車種や修理する場所(ディーラーなのか、専門の工場なのか)、ガラスの種類(純正品なのか、類似品なのか)によって変わってきます。費用は決して安くなく、10万円を超えることも少なくありません。
今回は、トヨタのプリウスを専門の修理業者で交換したときの費用と、リペアで済ませた場合の費用を比較して見てみましょう。

純正ガラスを使うとプリウスの場合10万円前後

自動車ガラス専門店のジャパンオートガラスで、4代目プリウスのガラスを交換した場合、純正ガラスを使うと最安で9万200円(カメラなし)、海外製の輸入ガラスなら5万3900円かかります(工賃込み)。
輸入製ガラスの品質に不安を感じる人もいるでしょう。しかし、製造元の刻印が入っていたり、多少の傷があったりすることはあるようですが、基本的に強度は変わらないようです。とはいえ、取り扱うガラスによって差はあるはずなので、どういった品質のものを取り扱うのか、純正ガラスとの違いは何かなどを修理店に確認し、納得したものを選びましょう。
なお、修理費用は業者によって変わってきます。ディーラーのほか、いくつかの業者に話を聞いて、価格や品質に納得できる業者を選びましょう。

破損が小さい場合はリペアもできる

フロントガラスの破損は、破損した部分を特殊樹脂で補修するリペアという方法でも対処できます。リペアの最大のメリットは価格を抑えられることで、ジャパンオートガラスでのリペア費用は1万1000円です。
ただし、全ての破損をリペアで済ませられるわけではありません。リペアができる条件には、破損のサイズが500円玉大以内であること、破損が左右と上部の端からそれぞれ4cm以内もしくは下部の端から8cm以内の範囲外にあることといったものがあります。
リペアにするか、ガラスを交換するかは修理店としっかり相談しましょう。

フロントガラスの飛び石は車両保険で直せるが等級は落ちる

車両保険に加入していれば、飛び石によるフロントガラスの修理費用に保険を使えます。免責0円の契約であれば、修理費用の負担を0にもできるのです。しかし、無事故なら等級が1等級上がるところ、保険を使うと等級が1ランク下がり、次年度以降の保険料が上がります。
例えば、10等級で1年間の保険料が8万円だったとき、保険を使った場合と保険を使わなかった場合の翌年以降6年間の保険料をシミュレーションすると図表1の通りです。
図表1

image
ソニー損害保険株式会社 保険を使うと、どれくらい保険料が高くなるの? を基に筆者作成
6年間で6万3000円の差がつきます。輸入ガラスに交換した場合の修理費用5万3900円より、保険料の差額のほうが大きいのです。
もちろん保険の内容、現在の等級や車種によって、どちらが費用負担を抑えられるかは変わってきます。使った場合と使わない場合の翌年以降の保険料をシミュレーションしてもらい、保険を使うかどうか判断すると良いでしょう。

飛び石の修理費用をどうするかはケースバイケース

飛び石でフロントガラスが破損したときの対応としての最善策は、状況によって変わります。まずは保険会社に連絡して、費用負担を相談しましょう。保険を使うかどうかは、翌年以降の保険料の値上がりとのバランスを考えて判断したほうがいいです。
保険を使わず自費で修理をする場合は、リペアで済むのであればリペアを選択して費用を抑えてもいいですし、純正ガラスにこだわらないのであれば安いガラスを選ぶのもありでしょう。

コメント