鹿児島市のいろんな場所から見えた風車がもうすぐ見納めに…電力買い取り期間終了で運転停止、解体作業始まる 9月末までに8基

撤去のため、羽根の切断が始まった風車=8日、鹿児島市宮之浦町

撤去のため、羽根の切断が始まった風車=8日、鹿児島市宮之浦町

 南九州クリーンエネルギー(鹿児島市)は8日、同市宮之浦町の風力発電施設「牟礼ケ岡ウインドファーム」の運転を停止し、解体作業を開始したと発表した。20年間の固定価格買い取り制度の適用期間が終了したため。9月末までに全8基の撤去を終える予定。
 同社によると、運転は2月28日に停止した。設備はドイツ製で、老朽化した部品の入手が困難なことも踏まえた。県内で初めてという風車を転倒させる工法で解体し、現在1基目の羽根の切断などを進めている。
 施設は2005年3月に発電を始めた。1基当たりの出力は1300キロワットで、年間約1万4000メガワットを発電。約6500世帯分に当たり、全量を九州電力へ売電してきた。
 同社は島津興業(鹿児島市)や薩摩酒造(枕崎市)など5社が出資する。調所克之施設管理部長(60)は「高さは最大90メートルあり、鹿児島市内のさまざまな場所から確認できる風車だった。山火事に気をつけながら、無事故で安全な撤去に努める」と話した。

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