制度の開始から10年が経過し、保有率が8割を超えた「マイナンバーカード」。保険証や運転免許証との一体化をはじめ、避難所での受付や自治体独自の町民割引サービスなど、その活用シーンは急速に広がりを見せています。
しかし活用法が広がる一方で、多くの人が見落としがちなのがカードに設定された「2つの有効期限」です。期限が切れると、マイナ保険証や各種コンビニ交付サービスが使えなくなってしまうおそれも。
マイナンバーカードの最新事例とともに、忘れがちな期限の違いや役場窓口で更新が必要な理由を解説します。
制度開始から10年 国民の8割以上が保有

甘利明経済財政大臣(当時)2015年5月
甘利明経済財政大臣(当時)2015年5月
「私以外、私じゃないの~♪当たり前だけどね、だからマイナンバーカード」
大臣がPRのために歌を披露するほど、認知度が低かった「マイナンバーカード」。
導入1年後の保有率は、わずか8%でした。(2017年3月時点保有率8.4%)
あれから10年。いつの間にか、国民の8割以上が持つようになりました。(2026年9月末時点84.5%)
女性(70代)
「主に病院が多いです。マイナンバーひとつで全部が証明されるから、そういう意味ではどこの病院でも使えるっていうのが便利かな」
男性(20代)
「お薬手帳ないけどマイナ保険証で飲んでいる薬がわかったから、薬はかぶらないように調整していただいたことがあった」
一方で、注意が必要な点も…。
男性(10代)
「(Qカードと電子証明書、有効期限が2つあることは知っていた?)いや全然知らなかったです」
男性(50代)
「(Q有効期限は?)いつまでかは把握してなかったです」
女性(70代)
「マイナンバー(カード本体)の有効期限は時々みているんですけど、それ以外は気にしていない」

使いみち広がった分、いざ使えないと困ることも。「マイナンバーカード」のいまを、もうひとホリします。
保険証・免許証との一体化だけじゃない!避難所や地域サービスでの新たな活用

2025年にはマイナ免許証もスタート
10年前に交付が始まったマイナンバーカード。これまでに保険証と一つになった「マイナ保険証」がスタートしたほか、2025年は、免許証との一体化も選べる「マイナ免許証」が始まりました。
さらに…こんなところでも。
三國谷浩司記者(2025年8月)
「訓練が行われている避難所では、マイナンバーカードを利用した受付が始まっています」

北海道防災総合訓練(2025年8月・島牧村)
2025年、北海道の防災総合訓練では初めて、避難所でマイナンバーカードの受付を導入しました。
2024年の能登半島地震で避難者の状況把握が難しかったことを受け、住民のいる場所や状況を確認するためにマイナンバーカードの活用を進めていきたい考えです。
さらに、サービスの向上に役立てるアイデアも。

倶知安町(10月7日)
後志地方の倶知安町は、スノーシーズンを中心に、年間160万人を超える観光客が訪れますが、国際リゾートゆえの物価上昇が課題です。
そこで、2024年登場したのがマイナンバーカードの情報を生かした町民の優待サービスです。

倶知安観光協会 鈴木紀彦事務局長
倶知安観光協会 鈴木紀彦事務局長
「(事業者の)価格転嫁を適正に推奨して、住民に何か還元できないかという発想から始めたものです。マイナンバーを使えば住民認証がデジタルで認証できて、100%近く不正ができない仕組みができるんじゃないかと」
専用アプリで、マイナンバーカードのICチップの情報を読み取り、「デジタル町民証明」を取得。

店で提示すると、アクティビティの体験や、飲食店、スーパーでも割引が適用されます。さらには、スキーのリフト券もお得になるんです。
2025年からは町民に、観光への理解を深めてもらおうと、リゾートホテルやレストランを特別価格で利用できるサービスも始めました。

倶知安観光協会 鈴木紀彦事務局長
「(スーパーなどでも)外国人の方を含めて観光客が並ぶから自分たちがスムーズに生活するのが難しい。そういうストレスをトップシーズンの1月、2月3月で抱えて、住民からすると『ここは我慢した』、でも『ここで恩恵が受けられる』、そういうバランスが重要」
マイナンバーカードに潜む「2つの有効期限」放置するとどうなる?
マイナンバーカード。使いみちが広がってきましたが、時間が経って忘れがちなのが有効期限。しかも、2つあります。

政府の発表や行政書士の菊池栄仁さんによりますと、マイナンバーカードの有効期限はICチップに書き込まれた「電子証明書」が5年。厳密には、発行から5回目の誕生日まで。
それからカード本体は成人の場合、発行から10回目の誕生日です。
証明書の有効期限が切れると、マイナ保険証の利用や住民票をコンビニで受け取るサービス、インターネットで確定申告できる「e-TAX」などが使えなくなってしまいます。
カード本体の期限が切れると、身分証明として使えなくなります。
なぜ期限が違う?対面での更新手続きが必要な理由

なぜ、2つの期限があるのでしょうか?
電子証明書は技術の進歩などで不正アクセスなどが起きないよう、セキュリティ強化の観点から5年。
カード本体は、本人の容姿の変化などに対応するために10年となっているということです。
「更新方法」5年の時も、10年の時も、有効期限の2~3か月前に封書で更新のお知らせが届きます。5年も、10年も、受け取りなどで市町村役場や専門の窓口まで、実際に行く必要があります。
そもそも、デジタル化の一環で導入されたカードなのに、どうして行かないといけないのかについては、国は対面が身元確認の最上級の方法だからと説明しています。
この機会に、ご自身のマイナンバーカード確認してみるといいかもしれません。


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