なぎなたで頭たたいて無病息災、港町に響く「オイヤナ」が南さつまに春を呼ぶ 「お伊勢講祭り」にぎやかに 笠沙・片浦

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「オイヤナ」と大きな声を出し集落を練り歩くお伊勢講=11日、南さつま市笠沙町片浦

 鹿児島県南さつま市笠沙町片浦で11日、伝統行事「お伊勢講祭り」があった。鬼、キツネ、てんぐなどの面を着けた振り子28人が長じゅばんで女装。なぎなたを振り回しながら「オイヤナ」と大声を響かせ、港町の集落を練り歩いた。
 掛け声は、集落代表をお伊勢参りさせるための旅費を集める際、「いらっしゃいますか(おいやっな)」とあいさつして家を回ったことから転じたとされる。なぎなたでたたかれると無病息災で過ごせるとされ、多くの住民が頭を向けた。
 中学生は11人参加。地元の大笠中1年有留悠生さんは兄の3年蓮さん、1年昂生さんと3兄弟で参加し「沿道の人の笑顔がうれしかった。来年も出たい」。片浦公民館の橋口一郎館長(72)は「春を呼ぶ行事。大にぎわいで集落が活気づいた」と喜んだ。

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