2025年から「自動車保険」が値上げ…!軽自動車の保険料はどのくらい上がるの?

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2025年1月より、損害保険各社の自動車保険の保険料が値上がりしています。車種や契約内容によって負担額は異なりますが、保険料は決して安くはないため、値上がりに不安を覚えている方は少なくないでしょう。
普通自動車だけではなく軽自動車の保険料も値上がりの可能性が高くなっています。自動車を所有している人は、1月からの保険料値上げについて知っておくといいでしょう。本記事では値上げが行われている理由について解説します。

2025年1月から任意の自動車保険が値上がりした

2025年1月から値上がりしているのは、自動車の任意保険です。損害保険大手各社が値上げを実施しており、平均的な保険料水準が引き上げられています。
例えば「東京海上日動火災保険株式会社」では、平均的な保険料水準を約3.5%引き上げました。「損害保険ジャパン株式会社」や「あいおいニッセイ同和損害保険株式会社」「三井住友海上火災保険株式会社」などの大手もやはり平均水準を引き上げています。
値上げの理由として挙げられている事象は以下の通りです。

・インフレの影響による車両修理費の高騰
・自然災害の頻発化や激甚化による保険料支払いの増加
・コロナ禍後の交通量回復に伴う事故の増加

おおまかにまとめると、損害保険会社が支払う保険金額や件数の増加を背景に、値上げが行われたと考えられます。
ただし、すべての契約者において一律に保険料が増加するとは限りません。保険会社によると、契約条件によっては引き下げとなるケースもあるとされています。個々の契約状況によって最終的な保険料は変わるようです。

軽自動車の保険料が上がるのは本当?

今回のケースでは、相談者は軽自動車の維持費について心配していますが、軽自動車についても「型式別料率クラス制度」の改定が2025年1月より行われています。
例として、東京海上日動火災保険株式会社が公開している資料を基に解説します。

型式別料率クラス制度とは

型式別料率クラス制度とは、車種(型式)ごとにリスクの度合いを保険料に反映する制度です。車にはさまざまな種類があるため、車種によって事故の頻度や被害程度は異なります。
より公平な保険料負担を計算するために、料率クラスは「損害保険料率算出機構」が車種ごとの事故データを基に区分けしていて、多くの保険会社が参考にしています。料率クラスは毎年1月1日に見直されていますが、クラスが小さいほど保険料負担は安くなります。
軽自動車の料率クラスは、2024年末までは3クラス(クラス1~3)しかなく、保険料率が一番安いクラスと一番高いクラスの差は1.2倍でした。
しかし2025年1月からは「7クラス」に細分化されています(クラス1~7)。従来のクラス1は新制度のクラス3、従来のクラス2は新制度のクラス4、従来のクラス3は新制度のクラス5に相当します。
また、保険料率が一番安いクラスと一番高いクラスの差は約1.7倍にまで広がることになりました。

保険料はどれくらい上がる?

上記の改定により、所有している軽自動車の型式別料率クラスが2025年1月から変更になっている場合があります。一例としてダイハツのタント(型式:L350S)の2024年の料率クラスと2025年の料率クラスの違いを表1にまとめました。
表1
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出典:損害保険料率算出機構「型式別料率クラス検索」を基に筆者作成
表1の例では2つの項目で料率が同クラスの設定になっており、対人賠償責任保険で2クラス引き下げ、対物賠償責任保険で1クラス引き上げになっています。料率クラスの改定により保険料が具体的にいくら高くなるか、もしくは安くなるかについては、一概にはいえません。
損害保険料率算出機構が算出した料率クラスと各保険会社が最終的に用いる料率クラスは異なる場合があるため、契約している損害保険会社に問い合わせる方が確実です。

2025年1月からのルール改定により自動車保険は値上げの傾向になる

2025年1月から損害保険各社が、自動車保険の平均的な保険料水準を引き上げています。個人の契約状況によっては引き下がる可能性もありますが、負担する保険料は全体的に引き上げ傾向になると思われます。
また軽自動車については型式別料率クラスの改定により、車種ごとの保険料設定がより細かくなりました。改定によって必ずしも保険料が上がるとは限らないため、詳しくは保険会社に問い合わせるといいでしょう。

出典

東京海上日動火災保険株式会社 Total assist超保険 改定のご案内(3ページ)
損害保険料率算出機構 型式別料率クラス検索
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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