指宿観光の新たな目玉に! 閉校した小学校跡地にクラフトビール醸造所が誕生、軽食を楽しめる飲食店も併設

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いぶすきブルワリーの完成を祝いテープカットする関係者=3日、指宿市山川岡児ケ水

 鹿児島県指宿市山川の旧徳光小学校跡地に、同市初のクラフトビール醸造所「いぶすきブルワリー」が完成した。地元の原料を使った商品を造る予定で、4月中旬にも醸造を始める。17日に併設の飲食店「廃校キッチン麦と庭」がオープンし、ピザなどの軽食を提供する。
 市内で高齢者介護や保育事業を営む「今宮」(今奈良孝社長)が市から建物や敷地を無償で借り受け、約2年半かけて整備した。かつての家庭科室に醸造タンクを設置し、3月末に発泡酒製造免許を取得。麦芽やホップの配合は、研修先の醸造家からアドバイスを受け「フルーティーさを感じられる味」(今奈良社長)を目指したという。
 1回の仕込みで約300リットル醸造でき、第1弾は5月上旬にも完成予定だ。今後は地元特産の徳光スイカなどを使ったビールの開発を計画している。
 「麦と庭」は音楽室を改修。メニューは焼きカレーやドリアなどがあり、地元産の規格外野菜も活用する。建物の内装は、げた箱や黒板など学校の設備を生かし、校庭には開聞岳をバックに写真撮影できるスポットを設けた。
 3日にセレモニーがあり、関係者がテープカットして開業を祝った。今奈良社長は「おいしいクラフトビールを造り、指宿の観光を盛り上げたい」とあいさつ。打越明司市長は「指宿を楽しんでもらう武器が一つ増えた」と期待した。
 徳光小は旧山川町4小学校の統合に伴い、2021年3月に閉校した。

  • 家庭科室だった場所に整備された醸造設備=3日、指宿市山川岡児ケ水
  • 「廃校キッチン麦と庭」で提供予定のメニューの一部=3日、指宿市山川岡児ケ水

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