医療搬送用ヘリ事故 死亡の医師は鹿児島の中高出身 後輩「ショックで仕事が手につかない」 多くの離島抱える鹿児島で衝撃広がる

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 6日、長崎壱岐市の沖合で起きた医療搬送用ヘリコプターの事故で、死亡した3人のうち1人は鹿児島県内の中学、高校で学び、医師になった男性だったことがわかりました。高校の後輩の男性は「事故に遭ったと聞いたときはショックで仕事が手につかなかった」と肩を落としました。
 この事故は6日、長崎県壱岐市の沖合で患者や医師など6人を乗せた医療搬送用ヘリが、転覆しているのが見つかり、3人が死亡したものです。
 このうちの1人、医師の荒川渓さん(34)は、鹿児島県内で屈指の進学校の中学、高校に通っていたことが複数の関係者への取材でわかりました。卒業後は長崎大学医学部に進学し、福岡和白病院で勤務していました。
 荒川さんの高校時代を知る後輩の男性はKYTの取材に対し、「社交的な人だった。聞いたときはショックで、仕事が手につかなかった」と話し、肩を落としました。
 多くの離島を抱える鹿児島県。
 医療搬送用のヘリで起きた事故に、衝撃が広がっています。県は2機のドクターヘリの運航を委託している鹿児島国際航空に対し、機体の点検やスタッフの体調管理を改めて徹底するよう求めました。鹿児島国際航空は、安全運航についてスタッフに周知したほか、医療関係者に対して、緊急時の脱出などについて安全教育を行ったということです。
 また、鹿児島市の米盛病院では2014年に県と協定を結び民間の救急ヘリを運航しています。県と同じく鹿児島国際航空に運航を委託していて使っている機体も同じです。米盛病院では事故を受け7日、一時的にヘリの運航を止め、病院の関係者と運航会社で安全手順などの確認をしたということです。
 米盛病院の冨岡譲二副院長は「離島の多い鹿児島で地域医療に欠かせないヘリが萎縮しないよう関係各所と安全対策を協議していく」とコメントしています。

最終更新日:2025年4月8日 20:20

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