2年間お待たせしました! 鹿児島・鹿屋市の温浴施設「湯遊ランドあいら」がリニューアルオープン 健康増進から環境教育、障害者の就労支援まで その役割に大きな期待

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2年の休館を経てリニューアルオープンした鹿児島・鹿屋市の「湯遊ランドあいら」が魅力的だ。地域の人々の健康増進はもちろん、環境教育の場、障害者の就労支援、そして郷土の味の継承まで、単なる温浴施設の域を超え、地域社会の結びつきを強める重要な役割を担っている。

待望の再開!市民の憩いの場が生まれ変わる

鹿屋市吾平町の温浴施設「湯遊ランドあいら」が、2年間の休館を経てリニューアルオープンしたのは2025年4月。1998年の開業以来、市民の健康増進を目的として親しまれてきたが、老朽化に伴い約8億3千万円をかけて大規模改修を実施。新たな魅力を加えて、より多くの人々を迎え入れる準備が整った。

浴室には大小4つのお風呂が用意され、サウナも全面リニューアル。新たに外気浴スペースも設けられ、リラックスの幅が広がった。常連客からは「最高です。待ち長かったけれど良かった」という声が聞かれ、新しい施設への期待と満足感が伝わってくる。

環境に優しい施設へと進化

リニューアルに伴い、「湯遊ランドあいら」は環境への配慮も強化した。従来の重油ボイラーに加え、新たに太陽熱温水設備と太陽光発電パネルを導入。指定管理者のおおすみ太陽の宝・村上博紀さんは、「公共施設でこれほどの規模の太陽光発電は多分、九州でも最大級だと思う」と胸を張る。

鹿屋市はこの施設をゼロカーボンシティのシンボルと位置付け、今後は子供たち向けの環境教室も開催予定だ。地域の環境教育拠点としても期待が高まる。

よみがえる郷土の味「味噌うどん」

リニューアルオープンで最も話題を集めているのが、地元のソウルフード「味噌うどん」の復活だ。かつて旧吾平町役場前の「福盛食堂」で提供されていたこの名物が、スタッフの努力により再現された。

豚骨とニンニクを煮込んで作るみそ味のスープに、たっぷりの野菜とショウガを盛り付けたこのうどんは、訪れる人の半数以上が注文する人気メニューとなっている。試食した来場者からは、「すごく懐かしい感じがした」「味噌の味がしっかりして本当においしい」といった感想が聞かれた。

地域共生社会の実現に向けて

施設内には、鹿児島市などでベーカリーを展開する「danken」がサポートするカフェもオープンした。カフェは障害者が働く就労支援継続の場となっていて、利用者が指導を受けながら心を込めてコーヒーを入れる姿が印象的だ。

施設の清掃も近隣の作業所から派遣された利用者が担当している。こうした取り組みは、地域全体で支え合う共生社会の実現に向けた一歩となっている。

新たな魅力満載の温浴施設

指定管理者のおおすみ太陽の宝・向井和郎さんは、「明るい施設なので気軽に。そして家族団らんでも。十分楽しめる施設なのでぜひ足を運んでほしい」と呼びかける。

地域の人々の健康増進はもちろん、環境教育の場、障害者の就労支援、そして郷土の味の継承まで。「湯遊ランドあいら」は、単なる温浴施設を超えて、地域社会の結びつきを強める重要な役割を担っている。

鹿屋市民はもちろん、県内外からの観光客にとっても魅力的な施設となった「湯遊ランドあいら」。ゆったりとした時間を過ごしながら、地域の魅力を肌で感じられる場所として、多くの人々の訪問を待っている。

(鹿児島テレビ)

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