利用者の減少が課題となっているJR指宿枕崎線のあり方を検討する会議がありました。沿線の経済的価値に関する調査を民間に委託して行うことを決めました。
JR指宿枕崎線の指宿駅と枕崎駅の区間の1日の平均利用者は1987年度は942人でしたが、2023年度は222人と、この30年で約76%も減っています。
JR九州と県は、沿線の指宿市、枕崎市、南九州市などと、鉄道をいかした地域づくりに向けて議論を進めています。
会議は途中から非公開で行われ、沿線の魅力や経済的価値に関する調査を専門的な知見を持つ民間の事業者に委託する公募型プロポーザル方式で行うことを決めました。そして事業者選定に関する委託仕様書の案などを協議しました。
【県交通政策課・鈴木圭祐課長】
「どういう事業内容にしようかとか、採点の方法とか。プロセスについて議論させていただいた。いつ公募するのか、いつ受注者を決めるのかは調整中です。速やかに調整が整い次第、募集を開始したいと思っています」
一方で気になるデータも。
今年のゴールデンウイーク期間中の観光列車『指宿のたまて箱』の利用状況がまとまりました。
JR九州によりますと、4月25日から5月6日までの12日間の合計は4043人。1日の平均は337人です。トータルでは去年より167人多く、割合でみると前年比104・3%でした。ただ、コロナ禍を機に観光列車の利用は大きく減っています。コロナ禍前の2018年は5064人ですから1000人以上少ないという結果です。
ちなみに乗車率は62%で、同じ九州内を走る『ゆふいんの森』を20ポイント近く下回っています。在来線だけでなく、観光列車も苦戦している状況が見えてきます。“路線維持”のためには在来線だけでなく、観光での利用客も増やす努力が求められています。
『JR指宿枕崎線の将来の在り方を検討 経済的価値などの調査を民間事業者に委託へ 鹿児島』

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