トカラ列島群発地震のメカニズム
鹿児島県のトカラ列島・十島村で地震が続き、震度1以上の地震が2週間弱で1000回を超えました。トカラ列島では過去にも群発地震がありましたが、気象庁によると、短期間でこれほどの頻発は近年では例がないそうです。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「トカラ列島の群発地震」を解説します。
Q トカラ列島で地震がたくさん起きてるって聞いたよ。どれくらい多いの?
A 6月21日から2週間弱で震度1以上の地震が1000回を超えています。7月3日午後4時時点で1031回も観測されていて、過去の同じ場所での群発地震の約3倍の回数です。
Q どうしてこんなに地震が多いの?
A トカラ列島の下では、ユーラシアプレートの下にフィリピン海プレートが年6センチほどの速さで沈み込んでいます。この動きによってひずみがたまりやすくなり、地震が起きやすい状態になっています。
Q 今回はどうして特に多いのかな。
A 小宝島と悪石島の間には2本の活断層があり、そこにひずみがたまることで地震が活発になりやすいです。今回は南方の活断層も影響して、地震の回数が増えていると考えられています。
Q 火山も関係しているの?
A 京都大防災研究所の西村卓也教授は、「活断層に刺激を与え続ける外部からの要因がある」と話しています。伊豆諸島では火山活動が原因で群発地震が起きたことがあり、トカラ列島でもマグマの活動が影響している可能性があるそうです。
Q これからも地震は続くの?
A 熊本大の横瀬久芳准教授は「2~3週間ほどは同程度の揺れを伴う地震活動が続く可能性がある」と注意を呼びかけています。今後も地震が続くかもしれないので、注意が必要です。
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