襲う多量の降灰「客を迎え入れる状態ではない」――温泉宿へ予約キャンセルも「長引けば風評被害が心配」〈新燃岳噴火5000m〉

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舞い上がった灰で見通しが悪くなった道路=3日午後4時半、霧島市牧園町高千穂

 鹿児島、宮崎両県にまたがる霧島連山・新燃岳の噴火による降灰が続く鹿児島県霧島市内の公園やホテルなどは3日、客からの問い合わせなど対応に当たった。週末を控え、関係者からは風評被害を懸念する声が聞かれた。
 同市霧島田口の霧島神話の里公園は、4日からの休館を決めた。再開は未定。4日朝から従業員総出で園内の清掃をするという。同園の高橋清貴支配人(49)は「降灰がひどく、遊覧リフトを動かすと故障にもつながりかねない。お客さんを迎え入れる状態ではない」と理由を話した。
 霧島温泉郷を中心とした旅館・ホテル12施設でつくる霧島温泉旅館協会の林田博会長(61)によると、総支配人を務める同市牧園町高千穂の霧島国際ホテルでは、複数の予約キャンセルや十数件の問い合わせがあった。今のところ通常通り営業している。林田会長は「噴火や降灰が続くことで風評被害につながらないか」と心配した。

  • 車のボンネットに積もった火山灰=3日午後4時、霧島市牧園町の高千穂小学校
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