道路部分に6階建て新棟が計画されている市立病院=18日、鹿児島市上荒田町
鹿児島市立病院は、入札が不調となっていた増築棟建設工事について、現計画での再度の入札は行わず、スケジュールを含めて再検討する方針を固めたことが18日分かった。当初は3月着工を目指していたが、入札に参加がなく不調になっていた。資材高騰などによる建設コストの上昇や赤字が続く病院の経営状況を踏まえて判断したとみられる。関係者が明らかにした。
同病院などによると、計画は既存棟南側に連結する免震構造6階建ての新棟(延べ床面積約8000平方メートル)を増築する。感染症病棟を独立配置するとともに、集中治療室(ICU)を集約し、高度な治療に対応する手術室を設ける。工事費は計約81億円を見込む。
増築棟工事の入札をめぐっては、25年3月着工と27年度末完成を目指し、昨年12月に公告した。資材や労務費の高騰を背景に、公共工事の入札が厳しい状況にあることを考慮し、資格要件を緩和したが、参加する共同企業体(JV)がなく、不調となった。このため建築工事に伴う電気や給排水、空調設備の入札も取りやめていた。
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