「天孫降臨」の神話が息づく霧島連山・高千穂峰を望む宮崎県高原町は、神々が暮らした「 高天原たかまがはら 」が町名の由来だという。蒲牟田地区の 狭野さの 神社は、約2500年前の創建とも伝えられ、この地で生誕したとされる初代神武天皇を祭神とする。まっすぐに延びる参道は、延長約1キロにわたってスギの巨木が連なり、参拝客を悠久の歴史にいざなっている。
植樹は、今年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」で話題の豊臣秀吉の朝鮮出兵がきっかけだ。当時、一帯を治めた薩摩の島津氏は狭野神社にあつい信仰を寄せ、朝鮮に出陣して武功を立てた島津義弘が家臣に植えさせたとされる。
町教育委員会によると、現在は樹齢400年を超えるとみられ、高さは約50メートル、幹回りは約5メートルに及ぶ。1924年に国天然記念物に指定され、明治期に宮崎神宮(宮崎市)で行われた社殿改築に用いられた由緒もある。一方で強風などの影響で数を減らしており、88年には18本を確認していたが、近年の調査では7本まで激減した。
スギ並木は後代に植樹されたものも含めて形成され、頭上を枝葉が覆い、参道には木漏れ日が差し込む。毎年2月には、参道を駆け抜けて福男、福女を決める大会も開かれている。 権禰宜ごんねぎ の大脇 為哉ためなり さん(33)は「雨の日のしっとりとした姿も、神社らしい神聖な雰囲気を醸し出していて好きです」と話す。(杉尾毅)
「奥霧島温泉郷」高濃度炭酸泉で血行促進の効能
霧島連山の麓の高原町には4か所の温泉施設があり、「奥霧島温泉郷」と名付けてアピールしている。
1784年の開拓事業で源泉が見つかったのが始まりとされ、1902年開業の「湯之元温泉」は最も古い歴史がある。珍しい「高濃度炭酸泉」で知られ、冷たい源泉と、源泉を加温した温泉に交互に入ると血行促進などの効能があるとされ、全国から湯治客が訪れるという。
狭野神社の近くには遊具などがそろう皇子原公園、霧島連山最大の火口湖の御池もある。


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