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熊本大で育てた酵母を使って造った純国産ラム酒。左は熊本大の学生がデザインした特別ラベル品
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共同開発したラム酒を手にする谷時雄特任教授(右から2人目)と大石恭介社長(右端)ら関係者=20日、熊本市中央区
熊本大と鹿児島県阿久根市の焼酎メーカー大石酒造は、熊本大で育てた酵母を使った純国産ラム酒「ジャポニカス・ラム・アグリコール」を共同開発した。原料のサトウキビから酵母まで国産のラム酒は全国的にも珍しく、バナナやパイナップルのようなフルーティーな香りとまろやかな口当たりが特徴という。
熊本大生物環境農学国際研究センターの谷時雄特任教授らのグループは、一般的な醸造に使われる酵母とは違い、分裂して増える酵母「ジャポニカス」から「Kumadai酵母」を育て、酒造りに活用している。これまでに芋、米、麦の焼酎3種類とクラフトビールを商品化した。ラム酒は5種類目だ。
ラム酒には「Kumadai M23株」を使った。リンゴのような香り成分を多く生む一方、焼酎では敬遠される香りとなる酢酸エチルも生成する点が課題だった。
2024年に熊本市で開かれた焼酎の研究会で、大石酒造の大石恭介社長が「酢酸エチルはラム酒ではパイナップルのような香りと評価されて長所になる」とアドバイスしたのが、開発のきっかけとなった。
大石酒造でも地元産サトウキビを使ったラム酒造りを検討していたことから共同開発を始めた。搾りたてのサトウキビの汁に直接酵母を入れて蒸留する「アグリコール製法」を採用し、商品化にこぎ着けた。
大石社長は「アルコール度数は高いものの、度数を感じさせないまろやかな口当たりに仕上がった」と胸を張る。谷特任教授は「ラムレーズンなどお菓子にしてもおいしい。今後も改良を重ねたい」と思い描く。
24年12月に仕込んだ第1弾を2月26日に発売した。大石酒造のオンラインショップで購入できる。アルコール度数52度の通常品は700ミリリットル入り5720円、56度のかぶと釜式蒸留品は同8800円。27日からは熊本大の生協でも学生がデザインした特別ラベルで通常品を販売する。限定100本で200ミリリットル入り1500円。(長濱星悟)


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