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総務省の『令和7年地方公務員給与実態調査』によると、地方公務員(一般行政職)の平均給与は41万3968円、全職種の平均は42万8589円でした。物価高騰や民間企業の賃上げ動向が注視されるなか、最新の地方公務員の給与事情はどう変化したのでしょうか。今回は、47都道府県のデータをみていきます。

最新「地方公務員の平均給与」…全職種平均は42万8589円
総務省『令和7年地方公務員給与実態調査』によると、2025年における地方公務員(全職種)の平均給与月額は42万8589円となりました。前年の41万6075円から1万円以上の増加となっており、近年の民間賃上げの波が公務員給与にも波及している状況がうかがえます。
主な職種別に平均給与をみていくと、一般行政職は41万3968円(前年比1万1207円増)、技能労務職(学校給食調理員、用務員、ごみ収集員、自動車運転手など)は37万5384円(同5093円増)。また、教育職においては高等学校教育職が44万2668円(同9527円増)、小・中学校教育職が42万4411円(同1万2446円増)、警察職は49万4513円(同1万8638円増)と、専門性の高い職種で上昇幅が大きくなっています。
次に、都道府県別の平均給与(一般行政職)をみていきましょう。47都道府県で最も平均給与が高いのは「東京都」で47万836円。次いで「神奈川県」44万5768円、「愛知県」が44万4388円と続き、大阪府は5位で43万4423円。大都市圏を擁する自治体が上位を占める傾向に変化はありません(参考資料:『【ランキング】47都道府県「公務員の平均給与」1~47位〈令和7年地方公務員給与実態調査〉』)。
【都道府県「公務員の平均給与(一般行政職)」上位5・下位5】
1位「東京都」470,836円(42.3歳)
2位「神奈川県」445,768円(42.5歳)
3位「愛知県」444,388円(41.7歳)
4位「静岡県」441,830円(42.6歳)
5位「大阪府」434,423円(41.3歳)
………………
43位「福井県」394,190円(42.3歳)
44位「宮崎県」388,111円(42.2歳)
45位「佐賀県」386,806円(40.9歳)
46位「高知県」383,962円(41.4歳)
47位「青森県」383,948円(42.5歳)
1位の「東京都」と47位の「青森県」を比較すると、月額で8万6888円の差があります。これを年間に換算すると104万2656円となり、前年調査(103万728円)よりも若干給与差は拡大しました。

都市部と地方で給与差が生じる最大の要因は「諸手当」
都道府県ごとの給与格差について、その内訳を詳しく分析します。平均給与1位の東京都(42.3歳)と、47位の青森県(42.5歳)では、職員の平均年齢に大きな開きはありません。また、基本給に該当する「給料」を比較すると、東京都は32万5,800円、青森県は32万1,100円と、その差は4700円に留まります。
決定的な差を生んでいるのは「諸手当」の額です。東京都の諸手当月額が14万5,036円であるのに対し、青森県は6万2,848円です。この8万円という諸手当の差が、そのまま全体の給与格差に直結しています。
諸手当の支給額が高い順に並べると、「東京都」「神奈川県」「大阪府」「愛知県」「千葉県」と、都市部が上位に並びます。一方で、諸手当が低い自治体は「佐賀県」「青森県」「秋田県」などとなっています。
地方公務員の手当には、地域ごとの物価や民間賃金水準を反映させる「地域手当」が含まれます。地域手当は、主に都市部での生活コストを補う目的で支給されるため、民間賃金が高い大都市圏ほど支給率が高く設定されています。この制度上の仕組みが、基本給(給料)に大差がなくとも、最終的な月額給与において10万円近い差を生む主な要因となっています。
なお、本調査における「平均給与月額」には、期末手当・勤勉手当(いわゆるボーナス)は含まれていません。ボーナスの支給が最も多いのは「東京都」で199万4400円。単純計算すると、平均年収は764万4,432円となります。また最も少ないのは「高知県」で150万6,100円。平均年収では47位となり、611万3,644円と、東京都との差は年150万円以上にもなります。
東京の生活費は高いのだから当然――なのでしょうか。総務省『家計調査 家計収支編 2025年平均』で勤労世帯における月支出(消費支出)をみていくと、東京都区部は月39万7971円に対し、高知市は月30万6,742円。月9万円ほどの差、1年にすると108万円ほどの差となります。
確かに、生活費は東京のほうが圧倒的に高いようですが、給与差はそれ以上、というのが実情です。


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