梅雨を彩る紫陽花(アジサイ)は人気の花ですが、「紫陽花を家の庭に植えてはいけない」という噂も……。その理由を「暮らしの歳時記」ガイドの三浦康子が解説します。
6~7月に見頃を迎える紫陽花にまつわるNGの真偽 ※画像出典:PIXTA
梅雨を彩る紫陽花(アジサイ)は、紫、青、ピンク、赤、白など多様な色があり、その品種も、額紫陽花(ガクアジサイ)、西洋紫陽花(セイヨウアジサイ)などたくさんあります。
花期が長く、品種によっては花の色が変化するのも魅力的。名所も多く、公園や民家の庭先でもよく見かける人気の花です。
そんな紫陽花を「家に植えてはいけないというのは本当か?」という質問の真偽について、理由とあわせて解説します。
Q. 「紫陽花を庭に植えてはいけない」って本当ですか?
【回答】紫陽花は、家の庭に植えても大丈夫です。
「紫陽花を家に植えてはいけない」と言われるのは、迷信、風水、ガーデニング上の理由があるからです。
迷信や風水の受け止め方は人それぞれなので、気になる人はやめておいたほうがいいかもしれません。ガーデニング上のことは、育てる上で特に問題がなければ植えてもOKです。
庭に紫陽花を植えてはいけないとされる3つの理由
ここからは、NGと言われる3つの理由について1つずつ解説します。
【1. 迷信】
一方で、「紫陽花をお守りにする」習わしがあります。6月の6のつく日に、白い紙で包み水引を結んだ紫陽花を逆さまに吊るしてお守りにします。
紫陽花が商売繁盛祈願に吊るす蜂の巣に似ていることや、寝(根)付かず健康に通じることから、「玄関」に吊るせば厄除けになってお金が貯まる、「部屋」に吊るせばお金に困らない、「トイレ」に吊るすと病気(婦人病)にかからないなど、いろいろなご利益があると言い伝えられてきました。
6月の6がつく日に紫陽花を逆さまにして吊るす「お守り」※画像出典:pensandoenmon / Shutterstock.com
【2. 風水】
その反面、紫陽花は花びら(萼片)が密集して咲くので、人やお金が集まると言われています。
【3. ガーデニング】
そのため、地植えではなく、鉢植えで育てる方法もあります。
心を穏やかにしてくれる紫陽花
紫陽花には、時がたつにつれ色を変えるので「七変化(しちへんげ)」、小花が密集して咲くので「手毬花」、花びら(萼片)が4枚あるので「四葩(よひら)」などの異称があります。
紫陽花のしっとりとした趣や優しい色合いは、心を穏やかにしてくれるでしょう。また、紫陽花は雨が似合う花の筆頭なので、憂鬱(ゆううつ)な気分や日頃のストレスを雨とともに流してくれるかもしれません。
コメント