TOTOのトイレ便座が故障したり寿命を迎えて、交換を検討している方も多いでしょう。しかし、業者に頼むべきか自分で交換できるか迷っている人もいるのではないでしょうか。
DIYや水道工事の経験がないと、ちゃんと交換できるか不安ですよね。水まわりの作業なので、失敗して水漏れしたらどうしよう…と心配されるのも無理はありません。
そんな便座交換の疑問や不安を解消するために、本記事ではTOTO製トイレの便座交換方法について、温水洗浄便座(ウォシュレット)と普通便座の違いや、それぞれの交換手順のポイントも交えながら、交換が必要になるケース、準備する道具、具体的な手順に加えて、交換時の注意点や業者への依頼時の費用相場、交換後のメンテナンス方法までまるごと紹介します
監修者
水道設備業者 トイレ・洗面・キッチン設備主任
伊藤 直樹 (株式会社プログレス)
株式会社プログレス 入社平成24年3月 暮らしの中で必要なレスキューサービスを提供する株式会社プログレスにてトイレ・洗面・キッチン周りの設備主任を担当。水回り業務に8年従事し、累計3000件のトイレ・洗面・キッチン関連のトラブルを解決。多くのお客様に信頼される「トイレ・洗面・キッチン」のスペシャリスト。
TOTOの便座の交換が必要になるケース
TOTOの便座の交換が必要になるケースは以下のような場合です。
TOTOの便座の交換が必要になるケース
トラブルが起きている
まず、どのような不具合やトラブルが起きたときに便座交換が必要になるか確認しておきましょう。代表的なトラブルには次のようなものがあります。
よくある便座トラブルの例
上記のようなトラブルが発生した場合、修理よりも便座そのものの交換を検討したほうが良いケースがあります。
特に、温水洗浄便座のノズルが出てこない・水がぬるい・便座が暖かくならないといった症状は故障や寿命のサインです。
便座やフタのヒビ割れも放置するとケガをしたりさらなる破損につながるため、安全のため早めに交換することをおすすめします。
ちなみにウォシュレットの故障に関してはこちらの記事で詳しくご紹介していますので参考にしてください。
寿命・耐用年数
便座は永遠に使えるものではなく、ある程度の年数で寿命を迎えます。
特に温水洗浄便座(ウォシュレット)は一般的に約10年が寿命とされています。
使用頻度や設置環境によって前後しますが、10年以上使用した便座は部品供給が終了して修理が難しくなる場合もあります。
突然故障して困らないよう、長く使った便座は早めの交換を検討すると良いでしょう。
一方、普通の便座(温水機能や電気を使わないタイプ)は機能部品が少ないため比較的長持ちしますが、それでも経年劣化でプラスチックが変色・ひび割れすることがあります。
陶器製の便器本体は20年以上もつと言われますが、便座部分は消耗品なので快適に使える目安は10年前後と考えておくと安心です。
最新モデルの便座は節電性能や洗浄機能も向上していますので、古い便座をお使いなら交換によって得られるメリットも大きいでしょう。
TOTOの便座交換に必要な準備・工具
TOTOの便座を交換する前に必要な準備や工具について解説します。
準備や工具が万全ではない場合、便座の交換ができず失敗してしまう可能性もありますので、あらかじめ準備しておきましょう。
型番やサイズの確認
便座を交換する前に、現在使っている便座の型番やサイズを確認しましょう。
便座はトイレの種類やメーカーによって取り付け方式やサイズが異なるため、同じTOTO製でも機種に適合した便座を選ぶ必要があります。
まず型番(品番)の確認です。TOTOの便座にはそれぞれ商品品番が付いており、普通便座なら「TC」から始まる刻印が便座裏面に表示されています。
温水洗浄便座(ウォシュレット)の場合は「TCF」または「CES」から始まる品番が便ふた裏などに貼られたラベルに記載されています。
型番を調べることで現在設置されている便座の対応サイズやシリーズが分かり、新しい便座選びの参考になります。
例えばTOTO普通便座の品番TC300は標準サイズ(レギュラー)用、TC301は大型サイズ(エロンゲート)用の製品です。
お使いのトイレが大型か普通かによって適合する便座が異なるので注意しましょう。
次に便座サイズ(形状)の確認です。
日本の洋式便器には大きく分けて大型(エロンゲート)サイズと標準(レギュラー)サイズがあり、それぞれ便座の形状が異なります。
簡単な見分け方として、便座を真上から見たときに楕円形が長めなら大型、短めなら標準サイズです。
便座のサイズを間違えると取り付けできなかったり、取り付けられても便器からはみ出したり隙間ができたりしてしまいます。
便座にはサイズが色々ありますので、ご自宅のトイレのサイズに合った物を選ぶことが大切です。
型番から適合サイズが判明する場合もありますし、念のため便器のボルト穴間の寸法や先端までの長さも測っておくと安心です。
さらに、現在が普通便座か温水洗浄便座かも重要な確認ポイントです。
同じ温水洗浄便座に交換するなら対応機種を選べばスムーズですが、普通便座から温水洗浄便座にグレードアップする場合は電源コンセントの有無も確認しましょう。
ウォシュレットタイプには電気が必要なため、トイレ近くにコンセントがない場合は電気工事で増設する必要があります(コンセント増設費用は約2万円が目安)。
また、温水洗浄便座には給水のための分岐金具(T字型の金具)が必要ですが、新しく購入するウォシュレット製品に付属しているので通常は心配いりません。
事前にトイレ型式・便座型番・サイズ・電源のチェックを済ませ、交換する便座本体(新品)を用意してから作業に臨みましょう。
必要な工具
便座交換にあたっては、あらかじめ必要な工具類を揃えておきます。
基本的には家庭にあるもので足りますが、無い場合は事前にホームセンターや通販で入手しておきましょう。
一般的に以下の工具があれば対応できます。
便座交換に必要な工具
スパナやドライバー類は便座の固定ナットや止水栓の開閉に使用します。モンキーレンチはナット類を回す際にサイズ調整ができて便利です。
バケツと雑巾は、特に温水洗浄便座を交換する際に給水ホースから残り水がこぼれる場合があるため、受け皿兼掃除用に用意します。
いずれもホームセンターやネット通販で手軽に入手可能です。
工具がすべて手元に揃ってから作業を始めるようにしましょう。
TOTOの便座交換方法
それでは具体的な交換作業の手順を、順を追って説明します。
基本的な流れは以下のとおりです。
TOTOの便座交換手順
ただし、温水洗浄便座か普通便座かによって細部の手順が異なりますので、安全のため必ず説明書も手元に用意し、指示に従いながら作業してください。
取り外し前に止水栓を閉める
まず、作業を始める前に止水栓を閉めてトイレへの給水を止めます。
止水栓(しすいせん=水を止める小さなバルブ)とはトイレや洗面台など各設備ごとについている給水用の元栓のことで、トイレの場合は給水管の途中にあるマイナスドライバーで回せるネジ状の部品です。
これをドライバーで時計回り(右方向)にいっぱいに回して閉めると、タンクやウォシュレットへの水が止まります。
止水栓が固くて回しにくい場合も、無理に力をかけず徐々に回してください。
なお、今回はTOTO便座交換のケースですが、基本的に他メーカーでも止水栓を閉める工程は共通です。
温水洗浄便座を交換する場合は、止水栓に加えて電源プラグをコンセントから抜いておきます。感電や誤作動防止のため必須の作業です。
また、アース線(接地線)を別途つないでいる機種では、ねじ止めされているアース線も外しておきましょう。
これらの準備ができたら、いよいよ古い便座の取り外しに移ります。(※普通の便座交換の場合、水や電気を扱わないため本工程は不要ですが、念のためタンクへの給水を止めておくと安心です。)
古い便座の取り外し
まずは今ついている古い便座を取り外す作業です。現在取り付けられている便座の種類(普通便座か温水洗浄便座か)によって手順が若干異なります。
それぞれのケースでの外し方を説明します。
普通便座の場合
電気や給水ホースがないシンプルな便座は、比較的簡単に外せます。便座とフタがセットになっている場合は、一緒に取り外します。
はじめに便座やフタに布製のカバーなどを付けている場合はすべて取り外しておきます。
次に、便座後方をよく見ると、左右に便座固定用のボルトとナットがあります。機種によってはボルト頭を覆う樹脂製の化粧カバーが付いているので、それがあれば外してボルト頭を露出させてください。
便座は通常左右2本のナットで固定されています。正面からは見えませんが、便器の裏側をのぞき込むと左右に1本ずつナットがあるのが分かります。
そのナットに手を回し、左に回してゆるめて取り外しましょう。
固く締まって手で回らない場合はスパナやモンキーレンチを使ってゆっくり緩めます。
左右2箇所のナットを外せば、便座(便座とフタのセット)を上に持ち上げて便器から取り外すことができます。
もし便座がうまく外れない場合は、機種によっては上部にロック機構があるか確認してください。
無理に力任せに外そうとせず、説明書を参照してロックを解除してから持ち上げます。
便座が外れたら、便座を固定していたボルトやピンが便器側に残っていないか確認し、残っていれば抜き取ります。
長年取り付けていた便座を外すと、普段手が届かなかった箇所に汚れが溜まっています。
この機会に便器の裏側やボルト穴周りを中性洗剤などで綺麗に掃除しておきましょう。
温水洗浄便座の場合
温水洗浄便座(ウォシュレットなど)の取り外しは、普通便座より手順が多いですが落ち着いて進めれば難しくありません。
まず前工程で電源プラグを抜き、止水栓を閉めたことを再確認します。次に、便座本体へ繋がっている給水ホースを外します。
止水栓を閉めているため給水管から水は出ませんが、ホース内部に残った水が多少こぼれる場合がありますのでバケツや雑巾の上に垂らすようにして外しましょう。
ホースの接続部位(分岐金具との接続ナットなど)をモンキーレンチで左回しに緩め、ゆっくり外します。
ホースを外し終えたら、温水洗浄便座本体の取り外しに移ります。
TOTOのウォシュレットの場合、多くはワンタッチ着脱式のプレートを介して本体が便器に固定されています。
便座本体の側面や裏側にある取り外しボタン(機種によって名称や場所は異なります)を押しながら、本体を手前(前方)にスライドさせると便器から外すことができます。
重たい場合もありますので、両手で支えながら慎重に外しましょう。
便座本体が外れたら、便器側に残った固定用のプレート(金具)を取り外します。
プレートは便器後方の取り付け穴にボルトで固定されているため、裏側に手を入れてナットを外せばプレートごと取り外せます。ナットが固いときはスパナでゆるめてください。
以上で温水洗浄便座の撤去作業は完了です。
古いウォシュレット用に取り付けていた分岐金具(止水栓に取り付けていたT字型の金具)は、新しい便座に付属のものと交換するか、もうウォシュレットを付けない場合は取り外して元の配管状態に戻しておきます。
新しい便座の取り付け
古い便座が外せたら、次は新しい便座の取り付けです。
こちらも普通便座と温水洗浄便座で手順が異なりますが、基本は取り外しの逆の作業となります。それぞれ順番に説明します。
普通便座の取り付け
購入した新しい便座の取り付け部品(ボルトやナット、ワッシャーなど)を説明書に従って準備します。
まず、便器の後方にある2つの取り付け穴に新しいボルト(止め具)を上から差し込みます。次に、便器の裏側からそれぞれのボルトにナットをねじ込んで仮止めします。
このとき、完全に締め込まず便座本体を仮乗せして位置や左右バランスを調整しましょう。
便座(とフタ)をボルトに合わせて載せ、便座全体が便器の縁に対してまっすぐずれていないか確認します。
位置が決まったら、裏側からナットを本締めして便座を固定します。
左右均等に締めて、便座がガタつかずしっかり固定される程度に締め付けるのがコツです。
強く締めすぎると便器を傷める恐れがあるため注意しましょう(※締めすぎ注意の詳細は後述)。
最後に便座・フタをゆっくり動かしてみて、スムーズに開閉できれば取り付け完了です。
温水洗浄便座の取り付け
新しい温水洗浄便座の場合、まず付属の分岐金具(止水栓に取り付ける給水分岐)を既存の止水栓に取り付けます。
止水栓の先端ナットを外し、間にパッキンと分岐金具を挟んで接続し直す形です(詳しくは製品の施工説明書を参照してください)。
次に、便器に固定用プレート(金具)を取り付けます。プレートを便器後方の穴に合わせ、上からボルトを差し込んで裏からナットで仮止めします。
左右の位置・角度を微調整し、問題なければナットを本締めしてプレートをしっかり固定します。
プレートの設置ができたら、新しい便座本体をプレートにスライドさせて取り付けます。カチッと音がしてロックがかかればOKです。
最後に給水ホースを分岐金具と便座本体の給水口それぞれに接続し直します。
ナットを確実に締め、ゴムパッキンの噛み込み不良がないよう取り付けましょう。
温水洗浄便座の場合、ここで電源プラグも差し込みます(アース線がある場合は所定の端子にしっかり取り付けてください)。
すべての部品が取り付けられたら、取扱説明書に沿って最終チェックを行います。
使用前の動作確認
新しい便座の取り付け作業が完了したら、使用前の動作確認を行います。
まず、閉めていた止水栓をゆっくり左回り(反時計回り)で開けて給水を再開します。ウォシュレットの場合はタンク内に水が自動で溜まり始めます。
止水栓付近やホースの接続部から水漏れがないか目視で確認しましょう。
次に、温水洗浄便座であれば電源プラグをコンセントに差し込みます。
リモコンや本体スイッチで各種機能を試し、洗浄ノズルが正常に出て水が噴射されるか、お湯が適温になるか、便座がちゃんと暖まるかなど動作を確認してください。
ノズルからの水が弱い・出ない場合は止水栓の開き具合を再チェックします。
普通便座の場合は、特に電気系統はありませんので、便座とフタがぐらつかずしっかり固定されているかを確認しましょう。
実際に座ってみてガタつきがなければOKです。
最後にトイレを試しに1回流し、周囲に漏水がないことを確かめれば、便座交換作業は完了です。
上記で説明した内容をより詳細に知りたい場合は下記記事を参考にしてください。
TOTOの便座交換時の注意点
TOTOの便座交換時の注意点は以下です。
TOTOの便座交換時の注意点
ナットの締め付け加減
便座交換作業において意外と注意が必要なのが、ボルトやナット類の締め付け加減です。
新しい便座を取り付ける際、ナットをあまりに強く締めすぎると、陶器製の便器にひびが入ったり割れてしまう恐れがあります。
また、プラスチック製のボルト・ナットの場合は、強く締め込みすぎるとネジ山が潰れたり部品が破損することもあります。
作業時には説明書に記載の適正トルクや締め付け加減を守ることが大切です。
基本的には便座がグラつかず安定する程度に締めれば十分であり、工具で無理に力を込めて「これ以上回らない」というところまで締め込む必要はありません。
特にスパナやレンチを使用する際は、最後に手応えを見ながらゆっくり締め付け具合を調整しましょう。
締め付け後、便座を揺すってみてガタつかないか確認し、問題なければOKです。
万一ナットを締めすぎて便器を破損してしまうと便座どころか便器ごとの交換になりかねませんので、慎重に作業してください。
便座の型番を間違えないようにする
交換用の新しい便座を選ぶ際は、適合する型番・サイズを間違えないように十分注意しましょう。
先述のとおり便座には大小のサイズや機能の違いがあり、トイレ本体に合わないものは取り付けできません。
型番をよく確かめ、自宅の便器に対応する便座を購入してください。
もし型番選びに迷ったら、TOTOの公式サイトや取扱説明書で適合部品を調べるか、販売店や工事業者に相談すると安心です。
特に注意したいのがタンク一体型の高機能トイレの場合です。
例えばTOTOの「ネオレスト」のような一体型便器では、便座(ウォシュレット機能部)のみ交換可能な機種もありますが、まず自宅のネオレストの機種を確認し、対応した交換用便座が販売されているか確認する必要があります。
機種ごとに取り付けできる便座が異なるため、間違った型番の便座を買ってしまうと取り付けられないので注意してください。
幸いネオレストなどでも交換用の便座ユニット(取替機能部)が入手できるケースがありますが、対応品番以外は流用できません。
必ずトイレ本体の型番と交換用便座の型番の適合を確認してから購入しましょう。
また、メーカーやシリーズをまたいでの流用も基本的にはできません。TOTOの便器にはTOTOの便座を、他社製便器にはそのメーカー対応の便座を選ぶのが安全です。
「安かったから」と互換性不明の便座を選ぶと、穴位置が合わなかったりうまく固定できない恐れがあります。
便座交換は頻繁に行うものではないので、対応する正規品を選ぶようにしてください。
TOTOの便座交換を業者に依頼する場合
自分で便座交換をするのが不安な場合や、時間が取れない場合はプロの業者に依頼する方法もあります。
ここでは、業者に交換を依頼した場合の費用相場と、信頼できる業者の選び方について解説します。
かかる費用相場
便座交換にかかる費用は、大きく分けて「便座本体の価格」と「交換作業の施工費」に分かれます。
自分で交換する場合は便座の購入費用(部品代)だけで済みますが、業者に依頼するとそれに工事費用や古い便座の処分費が加わります。
便座本体の価格は機能やグレードによって幅があります。例えば費用の目安は以下の通りです。
便座種類ごとの本体価格目安
上記は新品購入時の価格帯の目安です(機能やデザインにより差があります)。
このように本体価格はピンキリですが、一般的な普及モデルであれば普通便座なら1万円未満、温水洗浄便座でも2〜5万円程度の商品が多いです。
施工を業者に依頼した場合の工事費用は約8,000円前後が相場で、不要になった古い便座の処分費用は数千円程度かかります。
たとえばホームセンター経由で処分をお願いすると処分費約3,000円が追加されるケースが一般的です。
そのほか、トイレにコンセントが無い場合の電気工事費(約2万円)や、老朽化した止水栓の交換費(5,000〜10,000円)などが発生することもあります。
具体的な費用例として、普通便座(本体1万円)を自分で交換するなら約1万円で済みますが、業者に頼むと本体1万円+工事費8,000円+処分費3,000円=合計約1万8千円になる、といった具合です。
温水洗浄便座の場合、本体価格が高い分トータル費用も上がりますが、それでも自力で交換できれば工事費を節約できます。
反面、「自分で取り付けてみたけど失敗して水漏れしてしまい、結局修理費がかさんだ」では本末転倒です。不安な場合は最初からプロに任せるのも賢明でしょう。
業者の選び方
では、実際に業者に交換を依頼する場合、どのようなポイントで依頼先を選べばよいのでしょうか。
業者選びを失敗しないためのポイントをまとめました。
業者を選ぶ際のポイント
まず、費用を抑えたいなら相見積もり(複数業者からの見積もり取得)は有効です。
料金だけでなく、実績や口コミ評価もしっかり比較検討しましょう。
極端に安すぎる業者はアフターケアに不安が残るケースもあるため、適正価格で信頼できる業者を選ぶことが大切です。
次に、便座本体を購入する店舗でそのまま工事を申し込む方法も手軽で安心です。
例えばヤマダ電機やコメリなどでは、購入と同時に提携業者による取り付け工事を依頼でき、費用も一律約1万円前後に抑えられていることが多いです。
依頼先の業者を自分で探す手間が省けるメリットがあります(ただし業者は選べません)。
また、確実さを重視するならTOTOなどメーカー公式の修理サービスに依頼する方法もあります。
公式サービスは料金が相場より高め(出張費込みで2万円程度~)になる傾向がありますが、その代わり純正部品の使用やメーカー基準の施工で安心感があります。
特に温水洗浄便座の高度な不具合修理を伴う場合などは、公式サポートに相談してみるのも良いでしょう。
いずれにせよ、「料金が適正で信頼できること」が業者選びの最重要ポイントです。
公式サイトや口コミサイトで評判をチェックしたり、水まわり修理業者紹介サービスを利用したりして、納得できる業者に依頼してください。
TOTOの便座交換後のメンテナンス
便座を交換して新しくした後も、日頃のメンテナンス(お手入れ)を適切に行うことで、快適さを保ち寿命を延ばすことができます。
ここでは、新しい便座を長持ちさせるためのお手入れポイントを紹介します。
まず日常清掃についてです。便座や便ふたの表面は樹脂(プラスチック)製のため、傷つけないよう優しく掃除することが大切です。硬いブラシや研磨剤入りのクレンザーは使用NGです。
代わりに水で濡らして固く絞った柔らかい布で表面を優しく拭くことで日常的な汚れは水拭きでほとんど落とせます。
汚れがひどいときは台所用などの中性洗剤を薄めて布につけて拭き、最後に水拭きで仕上げます。
洗剤成分が便座に残らないようしっかり拭き取ることがポイントです。
また、洗剤を使った後は便座に座らずしばらく放置し、十分乾燥させてから使用してください。漂白剤や塩素系の強い洗剤は変色や劣化の原因になるため避けましょう。
温水洗浄便座の場合は、機種にもよりますがノズルの自動洗浄機能や脱臭フィルターなどのお手入れも必要です。
ノズルについては、使用状況によりますが定期的にノズル掃除モードを作動させ、さらに柔らかい布や古い歯ブラシなどでノズル先端の汚れを優しく落とすと清潔さを保てます。
ノズルを引き出してお掃除できる機種も多いので、取扱説明書に従ってお手入れしてください。ノズル周りはデリケートなので強くこすりすぎないよう注意しましょう。
ノズルの掃除に関してはこちらの記事でもご紹介していますので参考にしてください。
さらに、ウォシュレットには給水経路にフィルター(網状のゴミ受け)が付いている場合があります。
長期間使っていると水道水中のゴミや錆でフィルターが目詰まりし、水の出が悪くなることがあるため、1年に1回程度を目安にフィルター掃除を行うと良いでしょう。
フィルターの清掃方法は機種により異なりますが、基本は止水栓付近にあるフィルターキャップを外して中のフィルターを取り出し、水洗いする形になります。
必ず作業前に止水栓を閉めてからフィルターを取り外してください(閉め忘れると水が噴出します!)。
フィルター掃除後は元通りに組み直し、止水栓を開けて水漏れがないか確認しましょう。
フィルター以外にも、温風乾燥機能付き便座なら吸入口フィルター、脱臭機能付きなら脱臭カートリッジなど、メンテナンス部品があります。
こちらも取扱説明書の指示に従って定期的なお手入れや交換を行ってください。
新しく交換した便座を長持ちさせるには、以上のような日々の丁寧なお手入れが欠かせません。せっかく新品に替えたのですから、清潔に使って快適なトイレ環境を維持しましょう。
まとめ
TOTOの便座交換について、必要な知識と手順を解説しました。実際、この記事で紹介したように事前準備をしっかり行い正しい方法で進めれば、安全に古い便座を取り外して新しい便座を取り付けられるでしょう。
交換が必要になるケースとして、故障や寿命のサインを見逃さず、早めに対応することが重要です。
温水洗浄便座の場合は水と電気を扱うため慎重さが求められますが、落ち着いて手順を踏めば問題ありません。
それでも「やっぱり自分でやるのは不安…」という場合は、無理をせず信頼できる業者に依頼しましょう。多少費用はかかっても確実に交換してもらえる安心感には代えられません。
新しい便座に替わると、トイレの使い心地もぐっと向上するはずですので、ぜひこの記事を参考にしてください。
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