宮崎を代表する宿泊施設「シーガイア」が新たな一歩を踏み出しました。
昨年6月、アメリカの投資会社「フォートレス・インベストメント・グループ」に買収されたフェニックスリゾートが、リブランドを発表。
これまでの路線を変更するのではなく「拡大」し、ファミリー層の取り込みを強化する方針を明らかにしました。
最新電動ゴーカートで駆け抜ける新アクティビティ
リブランドの一環として、新たなアクティビティ「シーガイア・サーキット」が登場しました。国内初導入となる最新の電動ゴーカートで、全長160メートルのコースを最大時速18キロで走ることができます。子どもは安全に配慮して最大時速8キロに設定されています。
今月13日から利用開始となるこの施設について、フェニックスリゾートの上田泰郎さんは「これまでのシーガイアは大人の方を中心にお楽しみいただけるようなコンテンツを充実させてきたんですけれども、これからより客層を広げ、より幅広いお客様に楽しんでいただけるよう、ファミリー向けのコンテンツを充実させていきます」と話しています。
昨年からの大きな変化、その背景は
フェニックスリゾート 山本社長の会見
フェニックスリゾートは昨年6月、アメリカの投資会社「フォートレス・インベストメント・グループ」に買収されました。社長に就任した山本俊祐氏が打ち出したのが「ファミリー層の強化」です。
山本社長は就任当初、「3階のプールやキッズスペース、客室に関してファミリールームにするという意味ではないが、多人数対応を進めたい」と述べていました。その後のインタビューでは「楽しめるアクティビティを広げていくことによって平均滞在日数を伸ばしていく」という展望も語っています。
昨年12月に発表されたリブランド計画は、今回の正式発表を経て具体的な取り組みがスタートします。
上田さんは「リブランドの準備を進めてきて、やっとこの日を迎えたかということで一安心しているところです」と語りました。
具体的なリニューアル内容とは
今回発表されたリブランドでは、ファミリー層をターゲットにした施設の改修や新設が中心となっています。
「フェニックス・シーガイア・オーシャン・タワー」の3階部分に「キッズパークエリア」を新設するほか、プールには子どもたちが楽しめるアトラクションを設置する予定です。
また、様々な宿泊人数に対応できるよう、一部の客室でベッドを増やすなどの改修も行います。
温泉施設「松泉宮」については、新たに1棟を増設し、再来年のオープンを目指しています。
発表会見で山本社長は「シーガイアというのは何だろうというのをゼロから考え直して、改装計画とか今後の運営方針を決めていきました」と述べ、今回のリブランドへの思いを語りました。
リブランドの鍵は「変更ではなく拡大」
山本社長が会見で強調したのは「変更ではなく拡大」という点です。
これは既存の顧客層を大切にしながらも、これまで獲得できていなかった新たな客層、特にファミリー層を取り込むという戦略を示しています。
「シーガイア自体をこれからより強いブランドにしてこれからの発展につなげていきたい」と語る山本社長の言葉からは、宮崎の観光拠点としてのシーガイアの可能性をさらに広げていこうという意気込みが感じられます。
グループ間の連携も強化
リブランド発表を記念して、シーガイアのリビングガーデンではセレモニーが開かれました。
同じフォートレスのグループ企業となった福島県いわき市の「スパリゾートハワイアンズ」から、人気のフラガールによるポリネシアンショーも披露されました。
7日も午後2時からのショーでフラダンス体験コーナーも設けられ、夜7時からは打ち上げ花火とのコラボレーションも予定されています。
宿泊していない方も無料で観覧できるということです。
進化し続けるシーガイアの未来
上田さんは今後のシーガイアについて「やはりシーガイアというお名前を前面に出して、さらにこれからも皆さんにお楽しみいただけるような宮崎を代表するリゾートとして、さらにたくさんのお楽しみ方を提供して、進化を続けていきたい」と語りました。
経営破綻やオーシャンドームの閉鎖など様々な困難を乗り越えてきたシーガイア。
今回のリブランドによって、新たな客層の取り込みと地域の観光拠点としての存在感をさらに高めていくことが期待されます。
※MRTテレビ「Check!」6月6日(金)放送分を再構成
コメント