発端はグーグルマップ 謎の書き込み「指宿にモアイ像?」――ざわつく地元、後を絶たない来訪者、もはや新名所

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話題の「モアイ」が並ぶといわれる港の一角=指宿市湊4丁目

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 指宿にモアイ像がある?-。インターネット上の地図サービス「グーグルマップ」で気になる表記を見つけ、鹿児島県指宿市の指宿港海岸周辺を訪ねた。太平次公園に面した一角にあったのは一見、何の変哲もない消波ブロック。これが見る角度や光の当たり具合によって、モアイ像のようだと話題を呼んでいる。
 海岸一帯では現在、浸食された砂浜を再生し堤防を整備する国土交通省直轄の防災工事が進んでいる。消波ブロックは、離岸堤や突堤に設置するために仮置きされたものだ。
 市都市・海岸整備課によると、マップには少なくとも1年以上前から「モアイ」の記載があり、誰が何の目的で書き込んだかは不明。それでも「指宿のモアイ」をひと目見ようと、訪ねてくる観光客が後を絶たない。昨年7月には、市の海岸緑地整備事業を紹介する広報誌の記事でもマスコット的存在として紹介された。
 実は最初に有名になった「モアイ」はすでに突堤工事に使用された後で、今は1回り小さいタイプだけが残されている。国の工事自体は2027年度末まで続くが、今年8月には全ての「モアイ」が海に旅立ってしまうそうだ。同課は「意外な人気に驚いている。見物の際は安全に注意し、柵の外から楽しんでほしい」と呼びかけている。

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