日本の“AI属国化”はもう止まらない…!「2025年3大ニュース」で明らかとなる「トランプ関税戦争」、その知られざる真実 | きばいやんせ!鹿児島

日本の“AI属国化”はもう止まらない…!「2025年3大ニュース」で明らかとなる「トランプ関税戦争」、その知られざる真実

世界を変えた!「2025年3大ニュース」

未来予測を専門とする経済評論家の鈴木貴博です。

実は私は2025年に、AIについて経済の前提を変えるほどの重要なルール変化が起きたと捉えています。

前編『日本人が知らぬ間にすでに確定!世界を一変させる「20253大ニュース」のヤバすぎる真相』で見てきたように、今年は新聞もテレビも気づいていない大ニュースがありました。それは次の3つです。

1.孫正義氏がトランプ大統領にアメリカに78兆円を投資するスターゲート計画を持ち掛けた

2.トランプ関税で石破政権がアメリカに対して80兆円の投資を約束した

3.エヌビディアがオープンAI15兆円を出資してAIデータセンターの建設を表明した

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高市早苗首相は米・トランプ大統領と日米首脳会談を行った(10月28日)Photo/gettyimagesイメージギャラリーで見る

エヌビディアは約15兆円を投じ、東京都の全世帯を上回る電力を供給できる発電所と、その電力で動かす巨大データセンターを建設する計画を発表しました。使用されるGPUの量は同社の年間出荷量に匹敵し、前例のない規模のAI投資となります。

一方、孫正義氏の「スターゲート計画」は78兆円規模で、アメリカ国内に小型原子炉とデータセンターを多数建設し、AIインフラを整備する構想です。

これら2つの計画の合計は、日本企業全体の年間投資額(約100兆円)に匹敵します。当初は非現実的と見られたトランプ関税ですが、日本に対し「80兆円をアメリカに投資せよ」と求めたその資金はAIインフラ開発向けに投資されることが発表されました。

結果として、今後アメリカ国内で総額100兆円規模のAIインフラ建設ラッシュが始まることが確実視されているのです。

つまりこの3つのニュースが出揃ったことで、アメリカ国内にこれからの数年間で100兆円の新たなAIインフラ建設ラッシュが始まることが確定したのです。

ではその意味するところは何なのでしょうか。そのどこが「重大な経済ルールの変更」になるのでしょうか?

3つのニュースが意味することは、AIビジネスが経済学で言うところの「特化ビジネス(特別な技術が優位になる事業)」から「スケールビジネス(規模の効果が重要な産業)」に変質するということです。

ちなみにこの前提については、AI関係者の中では大きなクエスチョンがついている命題でもあります。「バブルが崩壊して、そうはならないだろう」という専門家の読みがあるということです。そのことも後から解説するとして、まずはAIビジネスのスケール化の意味を考えてみましょう。

AIビジネス「大規模化」の課題は…?

2024年までのAIビジネスは数千億円から数兆円レベルの投資で競争が行われるビジネスでした。

GAFAM級のスケールで大規模学習モデルを活用した旗艦級のAIを開発しようとしたらそのレベルの投資が必要です。一方で日本のAIベンチャーのように、用途や切り口をフォーカスすれば数十億円から数百億円での競争も可能です。

孫正義・ソフトバンクグループCEO(左)はアメリカに78兆円を投資するスターゲート計画を持ち掛けた Photo/gettyimagesイメージギャラリーで見る

そのような競争の中からChatGPTが出現し、ジェミニが生まれ、パープレキシティが生まれ、グロックが生まれてきました。この時代の競争を左右したのは技術の差です。

いまの生成AIができることは「調べる、まとめる、模倣する、翻訳する」といったことが得意です。各AIが学習に力をいれてきたことで、その性能がここ2年で急激に実用化水準に到達しました。

いま現在では生成AIに、

「高市総理誕生で経済政策はどう変わるの?」

「この会議の議事録を生成してくれ」

「私の写真をジブリ風のイラストにしてくれない?」

「この英語の記事を日本語に翻訳して」

といったタスクがすべて、非常に満足できる水準でできるようになってきました。

2023年頃はAIの答には嘘や間違いが多かったのですが、そういった問題もかなりのところまで解決されてきました。

いまAIを使っていてやや不満が残るのは、これから生成AIができるようになるもうひとつの機能である「推論する」の部分です。

「100兆円投資」で切り開かれる未来

たとえば生成AIに対して、

「今回の自民と維新の連立について、どの政策が実現しそうで、どの政策の実現が難しそうか整理してくれないか?」

と訊いても、いい回答は得られません。

理由は自分ではまだ推論できないのです。このような質問をすると推論する代わりに、いろいろな政治評論家の記事やコメントを探してきて「ネット上にはこういう意見があります」という答えを返してくれるだけというのが実情です。

しかしこのハードルは技術的に越えられるハードルです。そこに生成AIが到達すれば、

「今回の新しい連立政権はどれくらいもつだろうか?」

「少数与党として予算を通すためには、どの政党のどの提案を呑むのがいいだろうか?」

といった質問にも、AIが政治評論家以上に気の利いた答を返してくれる未来がやってきます。

さて、問題はそうやって推論が一大ニーズになった際のAIが必要とするパワーです。

これまでのChatGPTは、世界中からいろいろな利用者がアクセスしているとはいえ、本当に使いこなしている人はごく一部でした。それが生成AIの性能が上がったことで2026年以降、わたしたち一般人が普通に各社の生成AIを使うようになります。

そうなるとそれに対応するためのデータセンターの計算能力は莫大なものになります。とくに学習から推論に計算能力の利用が移れば、今の計算インフラではとてもではないですが需要には対応できません。

スターゲートの78兆円やエヌビディアの15兆円はそれを見越した設備投資です。この投資があることで、わたしたちも使いたいときに思うままにAIを使い続けることができるようになります。投資の決断をした孫正義氏やエヌビディアのファンCEOに未来の利用者が感謝することになるでしょう。

AIバブルを破壊する「2つの火薬庫」

さて、実はここからが面白いところです。これだけの巨額投資ですがAI業界的には大きな問題が存在します。

それは、次のふたつです。

1.AIを開発し運用するには巨額な投資が必要だが、その投資をどうやって回収するのかビジネスモデルがまだ見つかっていない

2.中国のディープシークが問題提起したように、今後、イノベーションが起きて巨大なデータセンターインフラを必要としない新技術が出現すると、今の投資がみな不良資産になってしまうかもしれない。

これと同じ問題をかつて世界はインターネットバブルのときに経験しました。2000年頃のインターネット黎明期では、各社が一斉にインターネットに巨額の投資をしながら、無料でサービスを提供していきました。

その途中で「とてもじゃないが、これまで投資したお金を無料モデルでは回収できるわけがない」という話になり、インターネットバブルが崩壊します。ハイテク株が多いアメリカのNASDAQ指数はピークから約78%下落し、アマゾンの株価が10分の1になるほどのインパクトがありました。

その後、インターネット人口が増えるとともに、web2.0が始まったことでインターネット産業はゆるやかに回復し、2003年頃にはバブル崩壊の傷も癒えました。時間がかかりましたが、最終的にはここからインターネット産業は急拡大に向かいます。

いまのAIビジネスはこれと同じ怖さを抱えていて、株式市場がもしパニックになれば暴落と数年の停滞に陥る危険性があります。

さらに本質的には2番目の問題があって、仮にイノベーションが起きて巨大なデータセンターを必要としないAIソリューションが出現した場合には、これまでの投資がすべて無駄になります。

そういったことから、業界としてこれまではなかなか巨額投資に踏み切れなかったのです。その前提を変えたのが実はトランプ大統領です。

鮮明となる「AI“消費国”日本」

トランプ大統領が勝ち取ったのは日本からの80兆円だけではありません。日本は80兆円、つまり5500億ドルの対米投資を約束しましたが、これに続いてEUは6000億ドル、韓国は3500億ドルの対米投資を約束することになりました。

その結果が今回の投資ラッシュです。スターゲート計画やエヌビディアの計画でアメリカに100兆円のAIインフラが出現した場合に、仮にその投資がバブルとなって不良債権となったとしてもアメリカの投資家には傷がつきません。

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一方で重要なことは、もしバブルが崩壊しなければこの投資はアメリカにとってとてつもなく大きな資産になることです。

いまの技術をもとにした前提では、世界最先端のAIを開発し運用するには巨大なビッグデータと巨大な計算能力と巨大な電力インフラが必要です。その投資が可能な国はAI保有国になる一方で、持たざる国はAI消費国になるという絵柄です。

これは技術的な前提なので、このままAIの世界が進化すると経済モデルとしてはおそらくそうなります。そうなったときに、アメリカはAI保有国となり、日本は貿易でのAI輸入国へと力関係が変わります。

そして重要なことは、仮にその時代が来たときにはもうわたしたちの社会インフラはAIなしには成立しない社会になっているということです。その時代、AIは水道や電気、通信やITと同じ、社会に必須のインフラとなります。

そのAIでアメリカは儲けることができるのか?

これは愚問です。社会に必須のインフラであれば、わたしたちはそれに必要な対価を支払うことになります。

AIは国家なり!

今はAIは無料で使えるとして、仮にその時代、月額5万円払わないとAIが利用できないとします。個人は我慢してAIを使わない節約生活をするかもしれませんが、職場は別です。社員の給与を5万円さげてでも、生産性を上げるためにAIを必須アイテムとして導入します。

つまりこの時代、AIビジネスは確実にもうかるビジネスになるのです。

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そしてその時代には「AIは国家なり」という言葉が生まれるでしょう。かつてビスマルクが「鉄は国家なり」と言い、鉄の生産能力が経済から軍事まで総合した国家の強さを測る尺度になったのと同じです。世界に向けたAI貿易の中で、どれだけの物量のAIを輸出できるかで、その国の国力が測れるようになります。

さらにはAIは石油と同じ戦略物資にもなりえます。

アメリカの言うことを聞かない国にはレベルの低いAIしか輸出しないということになれば、少なくとも先進国はどこもアメリカの機嫌をとらなくては生き残れなくなります。

これが冒頭で私が3つのニュースを「未来を予測する際の重要なルール変更が起きた」と捉えた理由です。2025年を転機に、AIはそれまでの科学技術的なアイテムから、世界の経済安保を左右する戦略物資へとその性格を変えることになるのです。

さらに連載記事『“こんなはずじゃなかった老後”に逆転を目指す…!「資産を減らさない」ためにやってみる!60歳から投資したい「投資信託」はアレだった!』 でも、経済事情の最新情報を分析していますのでぜひ参考にしてください。

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