世界から見た日本円のリアルな存在価値。なぜ株高なのに歴史的円安が続くのか? | きばいやんせ!鹿児島

世界から見た日本円のリアルな存在価値。なぜ株高なのに歴史的円安が続くのか?

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1. 「株高なのに円安」の違和感

5月の過去最大級と言われる為替介入が行われた後も、円安のトレンドが全く変わっていません。「日経平均が歴史的な高値をつけているのに、なぜ円高にならないのか?」と違和感を覚えている方も多いのではないでしょうか。

先月、こちらの経済番組で日本円が取り上げられ、海外投資家からの目線として非常に面白い目線で語られていました。

司会者: 「円は世界の投資家にとって、今でも重要な通貨ですか?」
専門家: 「YESです」
司会者: 「それはやはり、安全資産である『有事の円』だからですか?」
専門家: 「NOです」
司会者: 「日本の経済成長に期待してのことですか?」
専門家: 「違います」
司会者: ???

では、なぜ日本円は世界中の投資家にとって「なくてはならない重要な通貨」であり続けているのでしょうか。

2. 消え去った「有事の円」と、新たな定義

もともと日本円は、世界情勢が不安定になったときに買われる安全・安定資産として重宝されていました。しかし、近年の動きを見る限り、その存在価値は完全に消え失せています。

実際に、昨今のウクライナ侵攻や中東情勢の緊迫化といった有事の際、世界で買われたのは「ゴールド」や「米ドル」であり、日本円は常に売られ続けてきました。

資源を輸入に頼り、貿易赤字が定着した今の日本は、有事(資源高)が起きるほど「実需の円売り」が発生する構造になってしまっているからです。

では、世界は日本円を見捨てたのか?

答えはノーです。

3. キャリートレードの資金調達通貨

海外投資家が今でも円を好む理由。それは、有事の安全資産ではなく、「キャリートレードに使える世界最高の資金調達通貨」という立ち位置を確立したからだと、その経済番組では言われていました。

世界的に見て、今の日本円は異次元なほど低い金利で借り入れができます。海外の投資家にとって円は、わざわざ自分の大切なドルと両替してまで「持ちたい通貨」ではありません。
タダ同然の超低金利でいくらでも借りられる、都合の良い軍資金」なのです。

4. 海外投資家が実践する「円売り」のリアル

海外投資家は、アメリカ株や高金利の債券を買いたい場合、自分の手持ち資金(ドルなど)を崩しません。

わざわざ日本円を「借金(マイナス残高)」にして、低い金利を払いながら、その資金で利回りの見込める株や高金利の社債を買いにいきます。

こうすることで、自分の手元のドル資産を守ったまま、超低コストでレバレッジを最大限に活用しています。これが海外投資家のリアルであり、その時に不可欠な道具として重宝されているのが日本円なのです。

現に、こちら(海外)の証券口座を覗いてみると、この仕組みが驚くほど当たり前にシステム化されています。

実際、私のシンガポールの証券口座の中身も、円通貨のみマイナス表記(つまり借り入れ状態)で、アメリカETFやドル債券を購入しています。

外貨資産を買うために、口座内の円をあえてマイナスにして運用する手法は、まさにキャリートレードを、私のような1個人投資家もできるようになっているのです。

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例えば、2%以下で借り入れた円をドル転し、ドル資産を購入。
投資適格ドル債券が6%とすると、実質的には4%分の利益を作れます

歴史的な日本株高が起きているにもかかわらず、全く円高に振れない不気味な現象の根本的な原因もここにあります。

海外投資家が日本株を買うときすら、彼らは手持ちのドルを円に両替しているわけではありません。
銀行や市場から「円を安く借りて」株を買っているのです。

つまり、日本株が買われれば買われるほど、その元手は「どこからか借りてこられた日本円」であることが多く、
それが結果的に強烈な円売りの圧力となって相殺されるため、なかなか円高に振れない構造になっています。

5. 進化する「円の借り方」と、日本人が置かれた環境

余談ですが(また別の機会に詳しく配信します)、ここシンガポールでは、ドル建ての終身保険を買うために、銀行からドルではなく「円」を借り入れて保険料に充当する手法(プレミアムファイナンス)すら存在します。
一部の富裕層は、こういった手法もうまく活用しているようです。

もちろん、この手法には「急激な円高」や「日本の利上げ」というリスクがあり、そのコントロールは必須です。
しかし、裏を返せばその2点さえしっかりとケアできれば、これほど効率の良い投資環境はありません。

「日本円が弱くなった」とただ悲観するのか。

それとも、世界のマネーが群がる「最強の資金調達ツール」としての側面を理解し、自分の資産運用に活かすのか。

実は投資資金以外にも、住宅ローンや教育ローンですら世界最低水準の金利(日本円)で借入ができる日本人は、
レバレッジを賢く使いたい人から見れば、知らないうちに世界で一番恵まれた環境に身をおいているのかもしれません。

もちろん、将来的には世界から「進んで持ちたい」と言われるような強い通貨に戻ってほしいものですが、
この歪みのような現状を理解しておくことは、これからグローバルに運用していきたいと考える人にとっては、極めて重要な視点になる気がします。

※レバレッジを推奨しているわけではなく、あくまで一般論であることをご了承ください。

「今日の一言」
誰か円安を止めれる具体案を発明してくださ<m(__)m>。

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