腎臓に良い飲み物とは?メディカルドック監修医が解説します。
※この記事はMedical DOCにて『「腎臓に良い食べ物」はご存知ですか?良い果物や飲み物も医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
腎臓とは?

腎臓は、背部の腰のうえあたりに位置し、左右に1個づつある握りこぶし程度の大きさの臓器です。腎臓では体をまわった血液が糸球体というろ過装置で濾過され、こしだされます。このこし出された原尿が尿細管を流れる間に、必要なものが再吸収され最終的に尿となって体外へ排泄されます。
腎臓の働きは、①老廃物を尿として排泄すること②水分や電解質のバランスを一定に保つこと③造血、骨代謝、血圧を調整するホルモンを分泌することなどです。腎臓の機能が低下するとこれらの働きが低下し、体内のバランスが崩れるため、むくみや息切れなどの症状がみられるようになります。
腎臓病とは?

腎臓病とは、蛋白尿などの腎障害もしくは、糸球体濾過量(GFR)が60ml/分/1.73m2未満に低下している事をいいます。この状態が3か月以上持続している状態が慢性腎臓病(CKD)です。
腎臓病はさまざまな病気が原因となり発症しますが、近年は糖尿病や高血圧などの生活習慣病が原因となり腎臓病となる事が多いです。
慢性腎臓病では段階があり、この進行度により気をつけなければならない食事が異なることもあります。この記事では、腎臓病に良い食べ物についてお話ししますが、ご自身の腎臓病の状態により食事の注意事項が異なることもあります。必ず主治医に確認をしてから、食事療法を行うようにしましょう。
腎臓に良い飲み物

脱水をおこすと腎機能が低下してしまう恐れがあります。また、心不全などがない場合には水分制限を行わず、1日1〜1.5L程度の飲水が勧められています。では、どのような飲料が良いのでしょうか?
水
脱水を予防するためにも、飲料の基本は水です。余分なカロリーや利尿作用がある成分を含まない水が最も気軽に摂取できる飲料であると言えます。腎臓病の進行を防ぐためにも、1日1〜1.5L程度の飲水が勧められますが、夏場の発汗量が多い季節では、さらに脱水を防ぐために飲水するようにしましょう。
麦茶などのノンカフェイン飲料
カフェインなどの利尿作用がある成分を含まず、糖質も含まないお茶がおすすめです。麦茶やルイボスティー、はと麦茶、黒豆茶、そば茶などのお茶はカフェインが含まれず脱水を予防するのに最適です。
適量のコーヒー
コーヒーにはカフェインなど抗酸化作用や抗炎症作用を示す成分が豊富に含まれており、腎臓病の進行抑制効果があると期待されています。しかし、コーヒーは利尿作用もあるため適量にとどめ、脱水状態の場合には他の水分をとることをおすすめします。1日2〜3杯程度のコーヒーにとどめましょう。
「腎臓に良い食べ物」についてよくある質問

ここまで腎臓に良い食べ物について紹介しました。ここでは「腎臓に良い食べ物」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
納豆やバナナは腎臓に負担をかけるのでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
納豆は良質なタンパク質ではありますが、摂りすぎると蛋白の過剰となる場合もあります。また、カリウムも100gあたり430〜1000mg程度と多めです。バナナも100gあたりカリウムが360mgと多い果物です。いずれの食材も腎機能が低下している場合には多く摂ることは勧められません。
まとめ 腎臓病にはそれぞれに合った食事療法が必要
腎臓に良い食べ物は、腎臓の状態によって変化します。腎臓病がなく、健康な状態で腎臓病を患わないためには、生活習慣病を予防する食事が勧められます。すなわち、高血圧、脂質異常症、糖尿病などを発症させないための食事です。具体的には、減塩食、カリウムや食物繊維を多く含む食事、良質な蛋白、肉類などの飽和脂肪酸を控え、魚類などの不飽和脂肪酸をとる食事が勧められます。
腎臓病となり、さらに腎臓病が進行しないためには病期によってはカリウムの制限や蛋白の制限が必要となります。
いずれにしてもバランスのよい減塩食が必要であり、細かい食事の制限に関しては患者さん毎により異なるため、主治医に確認が必要です。ご自身に合った食事療法をすすめ腎臓病が進行しないようにしましょう。
「腎臓病」と関連する病気
「腎臓病」と関連する病気は8個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
循環器系
腎臓病は生活習慣病が原因となり発症しやすいです。また、生活習慣病は腎臓病以外にも心臓病や脳血管疾患のリスクにもなります。生活習慣病を予防することが非常に大切です。
「腎臓病」と関連する症状
「腎臓病」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
腎臓病が進行すると上記の様な症状がみられますが、初期ではほとんど症状がありません。そのため、気が付かないことも多いです。健康診断などで腎臓病を指摘されたら、症状がなくとも、腎臓内科を受診するようにしましょう。
参考文献
この記事の監修医師

伊藤 陽子 医師
浜松医科大学医学部卒業。腎臓・高血圧内科を専門とし、病院勤務を経て2019年中央林間さくら内科開業。相談しやすいクリニックを目指し、生活習慣病、腎臓病を中心に診療を行っている。医学博士、産業医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会認定産業医、公認心理師。


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