「安さ」で知られるコスモス薬品が、ドラッグストア業界で異例の決算をたたき出した。2026年5月期の売上高は1兆円を突破し、2期連続の大台に乗せた。しかも、安売りを主力としながら営業利益率3.9%を確保している。その利益の源泉は、一体どこにあるのだろうか。ツルハとウエルシアの巨大連合や、高収益を誇るマツキヨココカラなど、主要5社が異なる戦略で競うなか、コスモス薬品の「安さのカラクリ」と、業界再編後に生き残るための条件を徹底比較で読み解く。
安売り企業なのに、なぜ利益も残る? 売上1兆円を突破したコスモス薬品の“カラクリ”と、ドラッグストア再編で生き残る条件とは
売上1兆円超、利益率3.9%でも「強い」と言える理由
コスモス薬品が2026年7月13日に発表した2026年5月期連結決算は、売上高が前期比8.7%増の1兆995億8,300万円となった。前年に初めて1兆円を超えており、これで2期連続の大台突破。他のドラッグストア業界上位企業と異なり、他社の買収は行わずこの規模に到達したことは異例の事態だ。
一方で、営業利益は4.8%増の423億5,300万円、純利益は3.4%増の320億4,600万円となり、いずれの利益も過去最高を更新した。35期連続増収という成長の長さも際立つ。
さらに目を引くのが、売上高営業利益率3.9%という数字だ。表面だけを見れば、「売上1兆円超、安売り企業なのに利益率も高い」という強烈な決算である。もちろん、3.9%はドラッグストア業界で最高の水準ではない。マツキヨココカラ&カンパニーなど、化粧品やプライベートブランドを得意とする企業は、7%台の営業利益率を実現している。
それでも、コスモス薬品の営業利益率3.9%という数字は軽視できない。同社は105店を新規出店し、店舗数を1708店へ拡大しながら、この利益率を確保した。日替わり特売やポイント施策で一時的に客を集めるのではなく、毎日低価格で売る企業である。値下げ競争を続けながら、年間423億円を超える営業利益を残したという事実にこそ、その経営力が表れている。
コスモス薬品決算から見える強さ
では、コスモス薬品は何を売り、どのように利益を生み出しているのか。実は、その収益源は高粗利の医薬品や化粧品を大量に売るという、一般的なドラッグストアのイメージとは異なる。1兆円を生み出した最大の商品分野を知ると、3.9%という利益率の見え方も変わってくる。



コメント