「実家じまい」にかかる費用はどれくらい?解体費用、遺品整理…お金だけでは解決できないことも | きばいやんせ!鹿児島

「実家じまい」にかかる費用はどれくらい?解体費用、遺品整理…お金だけでは解決できないことも

終活相続アドバイザーが教える空き家の処分をスムーズにする4つのステップ<後編>

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(写真:stock.adobe.com)

先延ばしにしがちな実家じまいですが、段取りと費用を抑えるコツを知れば、今やるべきことが見えてくるはず! 専門家がわかりやすく解説します(構成:村瀬素子)

前編よりつづく

実家じまいにかかるお金を抑えるコツ

ここまで、実家じまいでやるべきことを説明してきました。ここからは「失敗しない」実家じまいのコツについてお話ししていきます。

まずは費用について。実家じまいにどれくらいのお金がかかるのか、不安な方も多いのではないでしょうか。主な費用は下の表のとおりです。とはいえ、金額を抑える方法はあります。

大前提として、実家じまいの早めの決断と実行が、維持・管理費や実家までの交通費など、多大な費用を削る一番のコツです。

意外に金額が大きいのが、遺品整理などモノの処分にかかる費用。ゴミは極力自分たちで処分し、家具などは自治体の粗大ゴミとして出しましょう。ゴミの量を減らしてから業者に依頼することで、費用は大幅に削減可能。

さらに、一般的に引っ越しの多い3~4月は業者にとっても繁忙期ですから、避けることで費用が安くなる可能性があります。

●実家じまいにかかる主な費用図を拡大

「実家じまい」にかかる費用はどれくらい?解体費用、遺品整理…お金だけでは解決できないことも

終活相続アドバイザーが教える空き家の処分をスムーズにする4つのステップ<後編>

小泉寿洋 住まいの終活相続アドバイザー/賃貸経営コンサルタント

また高額になりがちなのが、更地で売る場合の建物の解体費用。建物の構造と坪数で計算されるところが多く、30坪の木造住宅であれば120万円程度が相場。鉄筋の大きな家ほど高額になり、建材にアスベストが使われていると除去工事などが必要なためさらに高くなります。

遺品整理も解体も業者によってサービス内容や料金体系が異なるので、最低3社は相見積もりをとりましょう。単に総額の安い業者を選ぶのではなく、どんな作業にいくらかかるのか、内訳を見て判断することが大切です。

多くの自治体では、古い家屋の取り壊しにかかる費用を助成する制度を設けています。「解体補助」や「除却補助」などがあり、30万円から150万円ほどが一般的。

このほか、過疎地域などでは、「空き家バンク」(自治体が所有者と利用希望者を結びつける制度)に登録して売却・賃貸すると、リフォーム費用などの補助を受けられるところもあります。お住まいの地域の助成制度を調べてみてください。

税金の優遇制度を活用するのも有効です。家を相続・売却して相続税や譲渡所得税などが発生する場合、「空き家特例」など税金が控除される制度も。細かい要件があるので、税理士に相談してみましょう。適用されれば大きな節税に繋がります。

(写真:stock.adobe.com)

お別れは新たな人生の始まり

ただし、お金だけでは解決できないこともあります。それは感情の問題。私が実際にサポートしたお客さまにも、実家じまいを進める中で、思い出が詰まった実家を手放す寂しさや、親不孝なのでは、という感情に向き合うことになったという方が多くいらっしゃいます。

お伝えしたいのは、「実家じまい」は、終わりではなく、これからの人生の始まりであるということ。親にとってはもちろん、子にとっても、これからどう生きていくか考えるきっかけになるのです。

実家でのエピソードを家族で語り合う、実家の様子を映像に残すなど、実家じまいと並行し、思い出を残すようにするとよいでしょう。

葛藤を乗り越えて実家じまいをやり遂げたあとには、満足感の方が多いものです。また空き家という心配のタネがなくなり、手間や責任から解放されて、スッキリするはず。

まずは、実家じまいは「処分して終わり」ではなく、「新しい暮らしの始まり」であるという意識を、家族で共有することから取り組んでみてはいかがでしょうか。

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<前編はこちら>親が元気なうちに準備を始めたい「実家じまい」。終活相続アドバイザーが教える3つの選択肢と4つのステップ

構成: 村瀬素子

イラスト: 古谷充子

出典=『婦人公論』2026年8月号

小泉寿洋小泉寿洋住まいの終活相続アドバイザー/賃貸経営コンサルタント

1972年静岡県生まれ。賃貸不動産会社勤務、不動産仲介・建築工事・終活サポートの会社経営を経て、ここりんくす株式会社代表取締役。賃貸経営・賃貸管理・終活に関するコンサルティング、講師として活動

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