じつは、いつの間にか日本は「単独(ひとり)世帯が一番多い」国になっていたことをご存知でしょうか。
今、ひとり世帯の現代人が密かに気になっている「ひとりで死んだらどうなるのか?」「死ぬ前に何をしておけばいいのか?」「死亡届の「届出人」は誰がなるのか?」「引き取り手のない遺体はどうなるのか?」……
発売たちまち重版の話題書『おひとりさま時代の死に方』では、意外と知らない制度のことから誰にも聞けない悩みまで、国内外メディアから取材殺到の第一人者がぜんぶ答えます!
【推薦、続々!】
樋口恵子さん「この本を読めば、ひとりでも幸せに死んでいける!みんなが安心できる本です」
高橋源一郎さん「人は誰もが死ぬ。ぼくもあなたも。わかっているのはそれだけ。どうやって? どんなふうに? ならば井上さんに訊ねよう。きっとすべてを教えてくれるから」
(本記事は、井上治代『おひとりさま時代の死に方』の一部を抜粋・編集したものです)
脱「家」現象と代替システム
私は、墓に付随する家的システムと整合せずに顕在化した問題をとりあげ、墓の脱「家」過程を分析する際、変化の指標を「脱継承」と「双方化」にして分析を試みた。
家は父系単系によって継がれ、系譜的連続が重んじられているが、夫婦制家族は夫方妻方、双方の親子関係が重視され、夫婦一代限りの不連続な家族である。家の系譜的連続性という特徴が消失し、夫婦一代限りの夫婦制家族の特徴に移行するには、系譜的連続性を可能ならしめている継承制から離脱すること、つまり「脱継承」が条件となる。また父系単系という家の特徴が消失し、双方的親子関係を重視する夫婦制家族の特徴に移行するには、夫方妻方の親を同等に見なす、親子関係の「双方化」が条件となってくる。
家の墓は、父系単系による継承制をとり、永代使用で、墓石を建立し、家名を刻むといった特徴があった。脱「家」的な代替の墓のシステムは、これらの属性に対応したもので、次のような変化が捉えられた。
その特徴は、①継承制をとりながら継承難に対応したものと、②継承を前提としないものに大別できる。
前者は、両家墓にみる「双方化」、家名を彫らず結婚して姓の異なる娘でも入りやすいようにという意図をもったケースもみられる「脱家名化」である。後者には、墓という施設それ自体と祭祀が共同になって、継承を前提としない墓、いわゆる合葬式墓地、永代供養墓、合祀墓などと呼ばれている非継承墓が登場し、「個人化」「脱継承」「共同化」や、「期限化」の傾向が捉えられた。墓石を建立せず自然に還る散骨や樹木葬などの「脱墓石化」「自然志向」は、継承者を必要としないという点で非継承の範疇に位置づけた。
①継承制をとりながら継承難に対応したもの
・両家墓にみる双方化(墓石に夫方妻方の家名を彫って両家を統合する)
・家名を彫らない脱家名化(墓石に家名ではない言葉を刻む)
②継承を前提としないもの
・共同化(継承を前提としない非継承墓=永代供養墓・合葬式墓地・合祀墓)
・期限化(一定の年数は個別に埋葬、その後は合葬)
・自然志向・脱墓石化(墓石を建立せず自然志向の散骨や樹木葬など。継承を前提としていない点で非継承の範疇に位置づけられる)
さらに「多くの人が意外と知らない、ひとりで死んだらどうなるのか「不条理な現実」」では、誰かの手を借りなければ、死後の葬儀や埋葬・死後事務は、自分ではできない日本社会のリアルを掘り下げていく。
本記事の抜粋元『おひとりさま時代の死に方』では、「親や自分のお墓をどうするか」「死後の手続きには何が必要なのか」、第一人者が平易に解説しています。ぜひお手にとってみてください。


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