「納豆」を食べると”血糖値”はどうなるかご存じですか?注意点も医師が解説! | きばいやんせ!鹿児島

「納豆」を食べると”血糖値”はどうなるかご存じですか?注意点も医師が解説!

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納豆は食後血糖値抑制の効果あり!メディカルドック監修医がその影響やスパイクを抑える食べ方・糖尿病の方にもおすすめのタイミングを解説します。

糖尿病リスクに直結する血糖値とは?

血糖値とは血糖測定器や採血などで検査ができる、血液中に含まれるブドウ糖の濃度のことです。ブドウ糖は体内でエネルギー源として使われます。食事をして血糖値が上がるのは、食べた物が消化・吸収されると、血液中にブドウ糖が入ってきて血糖値が上昇するためです。インスリンというホルモンが分泌されると、血液中の糖が細胞に取り込まれ、エネルギー源として利用されます。インスリンなどのホルモンの作用によって、血糖値はある程度一定の値で調節されています。インスリンの作用不足やインスリンの分泌不足などが起こると、高血糖の状態が続くようになります。これが、糖尿病発症のリスクとなるのです。

食後の血糖値上昇が体に与える悪影響と健康リスク

食後の高血糖は糖尿病へ進行しやすいといわれています。また、高血糖は血管にダメージをあたえたり、炎症を引き起こすため、動脈硬化を進行させ、心疾患や脳血管疾患の発症リスクが上昇するといわれています。

食後血糖値の急上昇が招く血糖値スパイクとは?放置するリスク

血糖値スパイクとは、食後に血糖値が急激に上昇し、その後急速に血糖値を下げる状態です。血糖値が正常値の範囲でも起こる場合があります。血糖値スパイクは、糖質を一気に過剰に摂取することが原因の一つです。糖質を一度にたくさん摂取すると血糖値が急上昇しインスリンが大量に分泌されます。その結果、急激に血糖値が下がるため血糖値スパイクが起こります。血糖値スパイクを放置することで、糖尿病への進行、膵臓が疲弊してインスリン分泌が低下しやすくなります。また、血糖値の急激な変動は血管にダメージをあたえ、動脈硬化が進行しやすいです。動脈硬化の進行は、認知症やがんを発症するリスクになるといわれています。

健康診断の「血糖値」の基準値と再検査が必要な結果

健康診断でも血糖値の再検査・精密検査を受診した方が良い結果がいくつかあります。以下のような診断結果の場合にはすぐに病院を受診しましょう。

健康診断・血液検査の「血糖値」の基準値と結果の見方

血糖値の基準値は空腹時の血糖値が70〜109mg/dLが正常値です。特に気をつけなければならない数値は空腹時の血糖値が126mg/dL以上、または随時血糖値が200mg/dL以上の場合です。さらに多飲、多尿、体重減少などの症状や眼の症状などがある場合は、糖尿病を発症している疑いがあります。すぐに医療機関を受診しましょう。

健康診断・血液検査の「血糖値」の再検査基準と内容

健康診断で血糖値が異常値だった場合、早めに一般内科を受診しましょう。再検査の内容は、血液検査や尿検査の再検査や医師の問診などです。必要に応じて糖負荷試験や合併症の検査などを行います。検査の項目や内容、医療機関などにより検査費用は異なります。再検査の結果で、糖尿病と診断された場合には治療が必要です。治療の基本は食事療法と運動療法です。また、合併症や重症度など状態に応じて薬物療法も行います。

納豆は血糖値を下げる?上げる?効果とメカニズム

納豆は食後高血糖を抑制する効果があるといわれています。効果が期待できるといわれている栄養素はいくつかあります。納豆を食べることで期待できる効果は、消化や吸収をゆるやかにすることや、インスリン感受性を改善させること、またこれらにより食後高血糖を抑えることなどです。

低GI食品の納豆に含まれる成分・栄養素

納豆はおおよそGI値30程度と言われ、低GI食品に分類されます。納豆に含まれている、食後高血糖値を抑制する効果があるといわれている栄養素がいくつかあります。水溶性食物繊維、粘り成分のγ-ポリグルタミン酸、大豆たんぱく質、イソフラボンなどです。

納豆を食べると食後の血糖値の上昇は穏やかになる!

納豆には食後高血糖を抑制するといわれている栄養素が複数あり、作用はさまざまです。納豆に多く含まれている水溶性食物繊維や納豆の粘りの成分(γ-ポリグルタミン酸)は糖質の消化と吸収を遅らせ、食後高血糖値の抑制効果が期待されています。γポリグルタミン酸を多く含む納豆では、食後45分まで血糖値の上昇を抑えたとの報告があります。また、納豆に含まれるたんぱく質には、インスリン感受性を改善する作用があり、食後高血糖を抑制したと報告されています。大豆イソフラボンはポリフェノールの一種で、閉経後の女性や肥満の女性のインスリン抵抗性を改善する可能性があると報告されています。

血糖値の急上昇を抑える納豆の効果的な食べ方とは?

血糖値の急上昇を抑える、納豆の効果的な食べ方は、食べる順番やタイミング、組み合わせる食材などがポイントになります。

納豆をご飯と一緒に食べるときの血糖値への影響

納豆には食後高血糖を抑制する効果が期待できる栄養素や、インスリン感受性を高める可能性がある栄養素が含まれています。納豆をご飯と一緒に食べると、食後高血糖が抑制され、血糖値スパイクの抑制にもつながると考えられます。

血糖値スパイクを抑えるための納豆を食べるタイミング

朝食に納豆を摂取すると、その後の昼食後の初期の血糖値を抑制する効果があるという報告があります。血糖値スパイクを抑えるための納豆を食べるタイミングは、朝食がおすすめです。また、ゆっくりよく噛んで納豆や他のおかずを食べてから、最後にご飯を食べることで消化や吸収が遅くなり、食後高血糖を抑制する効果が高まるといわれています。食べる順番も意識しましょう。酢には、消化や吸収を抑制する作用や糖新生を抑制する作用があるといわれています。納豆に酢を加える、オクラやなめこなど水溶性食物繊維を多く含む食品を加えると、さらに食後高血糖を抑制する効果が高まる可能性があります。おおむぎ(押し麦)は水溶性食物繊維を多く含む穀類です。おおむぎ(押し麦)を白米に加えると水溶性食物繊維の摂取量を増やせます。エクストラバージンオリーブオイルを摂取することで、インスリン抵抗性を改善したという報告があります。納豆にエクストラバージンオリーブオイルをプラスする食べ方もおすすめです。ただしエクストラバージンオリーブオイルは油なので、少量で高カロリーの食品です。摂りすぎないようにしましょう。

糖尿病の人は納豆を1日何パックまで食べてよい?

健康な人も糖尿病の人も納豆は1日1パックまでにしましょう。納豆や大豆製品の摂取は、2型糖尿病の発症リスクの低減や、納豆を1日11.1g摂取すると心血管疾患や脳卒中を発症するリスクが下がるという報告があります。ただし、納豆に含まれる大豆イソフラボンは摂りすぎると女性ホルモンのバランスをくずす可能性があります。食品安全委員会で定められている大豆イソフラボンの一日の摂取上限値は70〜75mg/日です。この量を超えても、すぐに健康被害があらわれる可能性は低いですが、バランスよく食べることが大切です。納豆100gの大豆イソフラボン含有量は、平均値で73.5mgになります。一般的に納豆は1パック30〜50gです。納豆以外の大豆製品も食べることを考えると、大豆イソフラボンの摂取上限を超えないためには、納豆は1日1パック程度にすることをおすすめします。

納豆を食べる時の注意点はある?

ワーファリンなど、納豆と相互作用のある薬を服用している場合や大豆アレルギーがある場合は納豆を食べられません。また大量に摂取すると、プリン体やカロリーの摂りすぎになる場合があります。尿酸値が高い場合、過体重がある場合は食べすぎないようにしましょう。食品安全委員会で大豆イソフラボンの一日の摂取上限値が定められています。健康食品やサプリメントなど、高用量の大豆イソフラボンを含む食品もあります。納豆に含まれる大豆イソフラボンの量と合わせて上限値を超えないような摂取がおすすめです。

「血糖値」の異常で気をつけたい病気・疾患

ここではメディカルドック監修医が、「血糖値」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

糖尿病(2型糖尿病)

糖尿病はインスリンの作用が不十分になり、血糖値が高くなった状態が続く病気です。インスリンは膵臓から分泌されるホルモンで、血糖を細胞に取り込ませる作用があります。2型糖尿病では、インスリンの作用低下やインスリンの分泌不足、またこれらの両方が起こり血糖値が下がりにくくなります。2型糖尿病の主な発症原因は遺伝的要因と生活習慣などの環境要因です。糖尿病特有の合併症は網膜症・腎症・神経障害です。高血糖が持続すると血管にダメージをあたえ、合併症を起こすリスクが高まります。治療法は主に食事療法と運動療法によって、インスリンの作用不足や分泌不足の改善を目指します。血糖コントロールの状態や合併症のリスクなど一人一人の状態によって薬物療法も必要になる場合があります。健康診断で血糖値やHbA1cの高値を指摘されたり、口渇・多飲・多尿・体重減少・倦怠感などの症状がある場合は速やかに一般内科を受診しましょう。

糖尿病予備群

糖尿病予備軍とは、2型糖尿病になる前段階の状態です。血糖値やHbA1cなどの数値が糖尿病と診断される数値までは高くなくても、正常より高くなった状態です。糖尿病予備軍は糖尿病に進行しやすい状態ですが自覚症状はありません。しかし、インスリンの分泌低下や、動脈硬化の進行により心筋梗塞や脳梗塞を発症しやすくなるといわれています。2型糖尿病の発症予防や動脈硬化の進行を予防するには、食事と運動などの生活習慣を改善しましょう。肥満の解消、適正量のエネルギー摂取、運動不足の解消、禁煙などが有効です。健康診断などで血糖値が正常値よりも高めと指摘された場合は早めに一般内科を受診しましょう。

動脈硬化

動脈硬化とは、本来しなやかで十分な太さである血管が、弾力の低下や、血管内が厚くなって内腔が狭くなった状態です。動脈硬化が進行すると、心疾患・脳血管疾患・腎臓病などの発症リスクを高めます。高血糖の状態が持続すると血管にダメージをあたえ、動脈硬化が進行しやすくなるといわれています。高血糖以外で、動脈硬化が進行する原因は加齢や肥満、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病や喫煙、運動不足などです。動脈硬化の進行を抑制するために、禁煙や肥満の解消など生活習慣の改善、糖尿病などの生活習慣病の治療を行います。健康診断などで高血糖や生活習慣病、メタボリックシンドロームなどを指摘されたら、はやめに一般内科を受診しましょう。

心筋梗塞

心筋梗塞とは動脈硬化の進行によって、血管の閉塞や血管に血栓が詰まることで、心臓に血液が届かなくなり心筋の細胞の壊死が起こった状態です。30分以上続く激しい胸痛や呼吸困難、冷や汗、吐き気、嘔吐などの症状が現れます。心筋梗塞の治療法は血管内に詰まった血栓を薬で溶かす治療法や、閉塞した血管を広げるカテーテル治療、新しい血管を作るバイパス術手術などを行います。心筋梗塞の再発予防は糖尿病などの生活習慣病の治療や薬物療法です。激しい胸痛が30分以上続くなど、心筋梗塞を疑う症状があればすぐに救急要請をしましょう。

納豆と合わせて実践したい!血糖値を下げる生活習慣

血糖値を下げる生活習慣の基本は、食事と運動です。ただし、健康診断などの結果で高血糖の状態が長く続いているようなら、症状がなくとも一般内科など、医療機関を受診しましょう。糖尿病と診断された場合の基本的な治療方法は食事と運動です。必要に応じて内服治療やインスリン注射などの薬物療法を行います。

血糖値を安定させる食事法

血糖値を安定させるには食後の高血糖を起こしにくい食べ方がおすすめです。適正体重の維持や肥満解消のためにエネルギーの過剰摂取にならないようにします。また、朝昼夕の3食のエネルギー量を均等にして、食事の間隔が開きすぎないようにしましょう。遅い時間の夕食は肥満を招きやすく血糖値のピークが高くなり、下がりにくいという報告があります。主食・主菜・副菜をそろえたバランスのよい食事にすると、栄養素をバランスよく摂取できます。野菜・海藻・きのこなどに多く含まれる食物繊維は、糖質の吸収を緩やかにして食後高血糖を予防します。野菜や大豆製品・肉・魚・卵などのおかずから食べ始め、最後にご飯を食べるとよいでしょう。低GI食品を選ぶことも食後血糖の急上昇を抑えるポイントです。主食は精製されたものより未精製のものの方がGI値は低くなりやすいです。飲み物は甘いジュースや糖入り飲料を避け、水やお茶を基本にしましょう。菓子類や糖入り飲料は食後デザートに少量にとどめ、過度な飲酒も控えましょう。

運動・ストレス管理で血糖値をコントロール

運動をするとインスリンの効きがよくなり、血糖値は下がりやすくなります。食後にウォーキングなどの有酸素運動を行うと、筋肉でブドウ糖の利用が増加するため食後高血糖の改善に効果的です。運動の種類は有酸素運動と、週に2〜3回筋肉量を増加するような運動を行うことがおすすめです。糖尿病の合併症や高血圧など他の病気がある場合には、運動をすべきではない状態もあります。主治医に相談してください。ストレスは体内のホルモンバランスに影響を与え、インスリンの作用不足などが起こるといわれています。ストレス解消方法をみつけ、ストレスを溜めすぎないようにしましょう。生活習慣改善で血糖値が十分に下がらない場合や、すでに高血糖と診断されている場合は、一般内科や糖尿病内科を受診して適切な治療を受けることが重要です。

「納豆と血糖値」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「納豆と血糖値」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

毎日納豆を食べると血糖値にどんな影響がありますか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

納豆には食後高血糖の抑制効果やインスリン感受性を高める効果があるといわれています。しかし、納豆を食べるだけで血糖値を下げることは難しいでしょう。血糖値は食事や運動など生活習慣の全体が関与します。納豆を食べることだけではなく、食事や運動も合わせて改善することが血糖値によい影響が現れると考えられます。

糖尿病予備軍の人は納豆を1日何パックまで食べてよいですか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

糖尿病予備軍の人も、健康な人や糖尿病の人と同様に1日1パックまでの摂取をおすすめします。大豆イソフラボンの推奨量を超えないようにしましょう。また、カロリーオーバーに注意が必要です。

食事で血糖コントロールを意識したいとき、納豆から最初に食べるのはNGですか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

納豆や野菜などのおかずを食べてから、最後にご飯を食べることで消化や吸収が遅くなり、食後高血糖を抑制する効果が高まるといわれています。納豆から最初に食べても、食後高血糖の抑制効果は期待できます。

まとめ 納豆と血糖値は食べ方によって効果的に働く可能性があります!

納豆には食後高血糖を抑制する栄養素や、インスリン感受性を高める効果がある栄養素が含まれているといわれています。ただ、血糖値のコントロールは一つの食品を摂取するだけで改善することは難しいでしょう。基本となる食事と運動を改善する中で、納豆を取り入れることで、血糖値のコントロールに効果的に働くと考えられます。

「血糖値」の異常で考えられる病気

「血糖値」から医師が考えられる病気は7個ほどあります。
各病気の詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

代謝・内分泌系の病気

代謝・内分泌系

消化器系の病気

消化器系

血糖値が高くなる原因に、遺伝や生活習慣があります。また、他の病気が原因で、血糖値が上がってしまう場合もあるため注意が必要です。健康診断などで、血糖値の異常値を指摘されたらはやめに医療機関を受診しましょう。

「血糖値」に関連する症状

「血糖値」に関連する症状は6個ほどあります。
各症状の詳細についてはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状
  • 口渇
  • 多飲
  • 多尿
  • 体重減少
  • 疲労感
  • 意識障害

血糖値が高くても、すぐには症状は現れないことが多いです。症状が現れた時には糖尿病の重症化や合併症が起こっている場合もあります。健康診断などで、血糖値の異常値を指摘されたら、早めに医療機関を受診しましょう。

参考文献

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